周辺が繁華街となっている駅が全線に点在し、不動産領域の事業も展開している小田急。
街の開発から年数が経過していたり、新たな路線の乗り入れが計画されている駅では、今後周辺の再開発が見込まれます。

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小田急が発表した中期経営計画には、沿線の再開発等に関する施策が盛り込まれていますが、今後どの駅に力を入れようとしているのでしょうか。

今後の開発が想定されている駅

古くから栄えていた駅を中心に、小田急では再開発の時期を迎えつつある地域が多く存在します。
中期経営計画においては、それらの駅に関する言及があり、小田急が今後周辺の開発に力を入れようとしている駅が見えてきます。

まず、既に開発が進められている駅としてあげられているのが、新宿、下北沢、海老名の3駅です。
新宿はまさにこれからというところですが、下北沢や海老名は開発が進み、一昔前とは全く違う風景が広がりつつあります。
超高層ビルが建設されれば、新宿の駅前も大きく変わりますが、風景の変化を実感するまではもうしばらく時間がかかりそうです。

今後の開発が想定されているのは、登戸から向ヶ丘遊園にかけての一帯、新百合ヶ丘、町田、本厚木、藤沢、小田原から箱根にかけての地域です。
再開発が進められていたり、今後計画されているエリアで、既に変化が起きつつある駅もあります。
開発の規模は様々のように感じますが、登戸から向ヶ丘遊園にかけては変化が大きいほか、線増がどうなるのかについても注目が集まりそうです。

新路線の乗り入れが計画される新百合ヶ丘と町田

沿線の中核都市として、新路線の乗り入れに言及しつつあげられているのが、新百合ヶ丘と町田の2駅です。
前者は横浜市営地下鉄、後者は多摩モノレールの延伸であり、実現すれば人の流れにも大きな変化が生まれると想定されます。

実現性という面では、横浜市営地下鉄のほうが先行しており、2030年の延伸開業が予定されています。
最近は新たな情報がない状況ですが、予定どおり進むのかも含めて続報が待たれるところです。

小田急の新百合ヶ丘駅も大規模な改良工事が予定されており、地下鉄の開業に合わせて風景は大きく変わるものと思われます。
横浜方面へのアクセスがよくなるほか、新横浜で新幹線にも乗りやすくなるため、新百合ヶ丘の沿線価値向上に寄与することでしょう。

多摩モノレールについては、ルートの選定等が進みつつあるものの、開業時期については未定の状況です。
小田急も開業を見据えという表現にしており、実現性という面ではまだまだ不透明といえます。

おわりに

今後10年程度で大きく姿を変えるのは、新宿、新百合ヶ丘、藤沢の3駅でしょうか。
近年は新路線の開業による変化がなかったため、横浜市営地下鉄の延伸が実現すれば、かなり印象的なできごとになりそうですね。