小田急の向ヶ丘遊園駅から歩いて15分ほどの場所には、ドラえもん等の作品で知られる藤子・F・不二雄氏の博物館があります。
博物館は藤子・F・不二雄ミュージアムと名付けられ、2011年9月3日に開館しました。

この博物館には小田急も一定の関りがあり、現在は登戸駅の装飾にまで発展しています。
向ヶ丘遊園と登戸周辺を中心として、深められてきた関係を振り返ってみたいと思います。

藤子・F・不二雄氏と小田急沿線

ドラえもんやパーマンといった作品で知られる藤子・F・不二雄氏は、1961年に住まいを神奈川県川崎市に移しました。
1996年に亡くなるまで川崎市内にお住まいだったようで、小田急を通勤に利用していた時期もあったそうです。

藤子・F・不二雄氏といえば、かつては藤子不二雄Ⓐ氏とコンビを組み、藤子不二雄のペンネームで活動していました。
川崎市内に住むようになった際、両氏の自宅は隣同士で、その後の引っ越し先でもお近くにお住まいだったようです。

生前に長く川崎市にお住まいだったことが縁で、1999年には奥様から川崎市に相談があり、博物館の検討が始まります。
その後、向ヶ丘遊園等があった小田急の所有地に博物館が建設され、2011年9月3日に藤子・F・不二雄ミュージアムがオープンしました。
9月3日はドラえもんの誕生日であり、それに合わせてのオープンでした。

連携が続く藤子・F・不二雄氏と小田急

藤子・F・不二雄ミュージアムのオープンをきっかけに、小田急では作品に関連する取り組みが多く行われるようになりました。
最寄り駅の登戸と向ヶ丘遊園では、接近メロディーに作品の主題歌が採用され、2011年のオープンに合わせて使用を開始しています。

オープンに先立つ2011年8月からは、3000形をキャラクターで装飾したF-Trainが走り始めましたが、東京都の条例に抵触するとの指摘があり、早々に装飾は終了してしまいました。

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翌年の2012年には、復活の要望を受けてF-TrainⅡが運行を開始し、沿線を賑わせました。
2011年の際と同様に3093Fが選ばれていますが、これもドラえもんの誕生日にかけられたものです。

2013年には、駅や箱根エリアにドラえもんのフィギュアを展示する、「ドラえもん 100展」が開催されました。
ドラえもんのアニメとのコラボもあり、2015年9月4日に放送された作品では、小田急の車両が多く登場しています。
映画とのタイアップも行われ、JR東日本と組んでスタンプラリーが開催されました。

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2019年2月26日からは、登戸駅がドラえもんのキャラクターで装飾され、藤子・F・不二雄ミュージアムの玄関口として親しまれています。
駅全体が大々的に装飾されており、気合いの入った取り組みとなっています。

おわりに

藤子・F・不二雄ミュージアムのオープンをきっかけに、作品とのコラボをする機会が増えた小田急。
コロナ禍で静かな状況が続いてきましたが、今後はどのような取り組みが行われるのでしょうか。