小田急小田原線の終点であり、他社の路線も多く乗り入れている小田原駅。
ターミナル駅として小田原市の中心となっており、各路線からは様々な方面への列車が発着しています。

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多くの路線が乗り入れ、活気に溢れている小田原駅ですが、それらはどのような順番で開業してきたのでしょうか。

小田原駅に乗り入れる路線

箱根の玄関口でもある小田原駅には、多くの路線が乗り入れています。
元々は東海道の宿場町として栄えた場所で、1920年に鉄道の駅として開業しました。

小田原駅の始まりは一つの路線の駅でしかありませんでしたが、続いて様々な路線が乗り入れるようになり、現在は神奈川県西部のターミナル駅として機能しています。
現在の小田原駅に乗り入れる路線をホームの番線順に並べると、以下のとおりとなります。

・大雄山線(伊豆箱根鉄道)
・東海道線(JR東日本)
・上野東京ライン(JR東日本)
・湘南新宿ライン(JR東日本)
・箱根登山線(箱根登山鉄道)
・小田原線(小田急電鉄)
・東海道新幹線(JR東海)

上野東京ラインと湘南新宿ラインについては、東海道線の系統路線名となります。
小田急と箱根登山線も実質的に一体化しているため、乗り入れる路線が多い割には、コンパクトにまとまっているという点が、小田原駅の特徴かもしれません。

各路線が小田原駅に乗り入れた順番

小田原駅に乗り入れた最初の路線は、1920年10月21日に開業した現在の東海道線でした。
現在のと書いたのは、開業当時は熱海線という名称だったためで、1934年にルートが変更されたことに伴い、東海道本線に組み込まれました。
東海道線の開業よりも前の1888年には、箱根登山鉄道の前身である小田原馬車鉄道の小田原駅が開業していましたが、現在の位置ではありませんでした。

1927年4月1日には、小田急の小田原線が開業し、新宿からのルートが生まれます。
小田急は東海道線の開業から約6年半後に乗り入れており、小田原駅に鉄道が集まり始めたのはこの頃でしょうか。

その後はしばらく動きがないものの、1935年に二つの路線が乗り入れるようになります。
6月16日には大雄山線が大雄山鉄道線の路線として乗り入れ、10月1日には箱根登山線も加わりました。

大雄山線は元々少し離れた位置に仮の小田原駅を設けており、延伸により現在の位置に乗り入れました。
軌道線として誕生した箱根登山鉄道も、ルートを変更して現在の位置に加わっており、東海道線の開業をきっかけに、各路線が集まってきたともいえそうです。
そして、最後に開業したのが東海道新幹線で、1964年10月1日のことでした。

おわりに

東海道線を中心として、各路線が同じ場所に集まるようになった小田原駅。
それだけ東海道線の影響力は大きく、集まることは必然だったのかもしれませんね。