特急のロマンスカーを除けば、小田急で最上位の列車種別に位置付けられる快速急行。
東京都内を中心に停車駅が少ないことが特徴で、その速達性から混雑する列車でもあります。

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そんな快速急行ですが、時間帯によって所要時間には若干の差があり、列車密度の違いによる影響を受けています。
体感的にはなんとなく分かるものの、実際にはどれぐらいの差があるのでしょうか。

上りにおける所要時間の違い

小田急の中でも利用率が高い快速急行は、小田原線はもちろんのこと、江ノ島線や多摩線も含めた全線で運行される列車です。
それら全ての所要時間を比較することは難しいため、新宿から相模大野までに絞って、違いを確認してみたいと思います。
また、差が出やすいのは平日ダイヤであることから、土休日ダイヤについても割愛します。

まずは上りを確認しますが、朝ラッシュ時の影響はどの程度あるのでしょうか。
相模大野を各時間帯に出発する列車が、新宿まで何分かかっているのかをまとめると、以下のとおりとなります。

【7時台】
7時4分発:42分
7時9分発:41分
7時12分発:44分
7時19分発:42分
7時23分発:43分
7時29分発:42分
7時33分発:43分
7時39分発:42分
7時44分発:42分
7時49分発:42分
7時53分発:44分
平均:42分

【13時台】
13時7分発:36分
13時19分発:35分
13時27分発:36分
13時39分発:35分
13時47分発:36分
13時59分発:35分
平均:35分

【21時台】
21時2分発:36分
21時10分発:37分
21時22分発:34分
21時37分発:34分
平均:35分

結果はこのようになりました。
当然のことながら、朝のラッシュ時は極端に時間がかかっており、平均で42分、遅いと44分という結果になっています。

一方で、日中や夜間には差がなく、平均は35分となります。
朝のラッシュ時とは7分の差があり、時間帯による所要時間の違いがよく分かりました。
最も遅い列車と速い列車を比較すると、その差は10分にもなっており、体感的に分かるのも当然といえそうです。

下りにおける所要時間の違い

続いては、差があまりないと思われる下りを確認してみましょう。
こちらも平日ダイヤのみで、新宿から相模大野までに絞った所要時間となります。

新宿を各時間帯に出発する列車が、相模大野まで何分かかっているのかをまとめると、以下のとおりとなります。

【8時台】
8時7分発:38分
8時27分発:38分
8時46分発:40分
平均:38分

【13時台】
13時1分発:34分
13時10分発:33分
13時21分発:34分
13時30分発:33分
13時41分発:34分
13時50分発:33分
平均:33分

【19時台】
19時1分発:37分
19時10分発:35分
19時21分発:36分
19時30分発:35分
19時41分発:37分
19時50分発:38分
平均:36分

【22時台】
22時1分発:35分
22時20分発:33分
22時46分発:35分
平均:34分

結果は予想どおりで、上りほどの差はありませんでした。
しかし、時間帯によって若干の差は存在しており、夜のラッシュ時である19時台が比較的遅くなっています。
意外なのは8時台で、上りの折り返しが回送も含めて大量に走る影響か、最も遅いという結果になりました。

おわりに

速達性が高い列車である快速急行ですが、所要時間は時間帯により異なることが分かりました。
列車密度が高い時間帯ほど遅くなっているのは、それだけ多くの列車が走っていることを意味しているのかもしれませんね。