コロナ禍が終わろうとしている中、小田急から2022年度の乗降人員が発表されました。
利用者が増えてきたと感じる一方で、最盛期ほどではない状況でもあり、今後の取り組みが重要になりそうです。

20220205_01

乗降人員がコロナ禍前と比較してどの程度回復したのか、路線ごとにデータを見ていきます。
2日目の今日は、江ノ島線をピックアップします。

江ノ島線の1日平均駅別乗降人員(2019年度)

快速急行が小田原線と直通運転を行う江ノ島線は、支線でありながらかなり利用者が多い路線です。
江ノ島線についてもコロナ禍の影響を受け、2020年度以降は利用者の減少に見舞われています。

小田急の他路線と比較した場合、減便があまり行われていない江ノ島線について、2019年度の1日平均駅別乗降人員を確認してみたいと思います。
駅ごとにまとめると、以下のとおりとなります。

東林間:22,006人
中央林間:99,122人
南林間:34,021人
鶴間:30,356人
大和:118,918人
桜ヶ丘:20,242人
高座渋谷:25,520人
長後:34,294人
湘南台:92,076人
六会日大前:29,802人
善行:27,011人
藤沢本町:21,694人
藤沢:165,663人
本鵠沼:13,938人
鵠沼海岸:19,859人
片瀬江ノ島:19,828人

全ての駅が5桁以上となっており、極端に利用者が少ない駅が存在しないのが、江ノ島線の特徴でしょうか。
2020年度以降は、江ノ島線についても乗降人員が減少し、コロナ禍の影響を受けることとなります。

江ノ島線の1日平均駅別乗降人員(2022年度)

空いている列車が少ないと感じる江ノ島線ですが、2022年度は感覚的にも混雑が戻ってきた印象です。
実際のところは、どの程度利用者が戻ってきているのでしょうか。

現時点では最新のデータとなる2022年度の乗降人員について、駅ごとにまとめた結果は以下のとおりで、括弧内は2019年度比となります。

東林間:19,400人(88.2%)
中央林間:89,178人(90.0%)
南林間:29,406人(86.4%)
鶴間:27,031人(89.0%)
大和:107,131人(90.1%)
桜ヶ丘:18,281人(90.3%)
高座渋谷:23,308人(91.3%)
長後:30,546人(89.1%)
湘南台:82,372人(89.5%)
六会日大前:26,972人(90.5%)
善行:24,552人(90.9%)
藤沢本町:19,665人(90.6%)
藤沢:150,074人(90.6%)
本鵠沼:12,054人(86.5%)
鵠沼海岸:17,167人(86.4%)
片瀬江ノ島:18,112人(91.3%)

小田原線と比較した場合に、駅ごとの2019年度比は大きく変わらないという違いがありました。
全体の平均値は89.8%で、小田原線の83.8%と比較しても減少度合いは控えめです。

本鵠沼や鵠沼海岸については他よりも減少傾向が強く、末端部は他よりも落ち込んでいる面があるものの、片瀬江ノ島は最も減少していない駅となっており、面白い傾向がみられました。
2023年度はもう少し利用者が増えそうなため、最もコロナ禍前の状態に近付く路線となりそうです。

おわりに

小田原線と比較した場合、減少の度合いがかなり抑えられていた江ノ島線。
沿線の人口が増えていることが、減少を最小限に抑えることへと繋がったのかもしれませんね。
明日は多摩線の比較を行いたいと思います。