踏切が一切なく、全ての道路と立体交差をしている小田急の多摩線。
丘陵地帯を走る路線となっており、盛土や高架橋を活用しつつ、多摩ニュータウンへと向かいます。

新百合ヶ丘から唐木田までは10.6kmとなっていますが、その中に高架区間はどれぐらいあるのでしょうか。
高架橋が使われている場所を高架区間として、確認してみたいと思います。

多摩線に高架区間はどれぐらいあるのか

カーブがゆるやかで踏切もない多摩線は、流れるように電車が走る路線です。
丘陵地帯を通っているため、地形にはアップダウンがありますが、それを避けるために盛土や高架橋を組み合わせて線路が敷かれています。

沿線を歩けば高架橋があることに気付きますが、電車に乗っているとそれに気付かない場合も多くあります。
高架橋は多摩線内の各所に点在しており、長さも様々であることから、いつの間にか高架区間を走っていたというケースもあると思います。

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多摩線内において、高架橋が使われている区間の距離を調べてみた結果は、約2.6km程度となりそうです。
Googleマップを使用してざっくり測ったものなので、多少の誤差はあると思います。
割合としては約24.5%で、全体の1/4程度で高架橋が使われているようです。

多摩線のどこが高架区間なのか

点在する多摩線の高架区間ですが、どこにあるのかを見ていきたいと思います。
道路と交差するだけといった場所は除き、高架橋が使われていることを判断基準としました。

新百合ヶ丘を出て小田原線を跨ぐと、津久井道と交差する辺りまでが最初の高架区間となっています。
五月台にかけては地面の上を進み、駅を出てすぐに再び高架橋となりますが、それも長くは続かずに盛土へと変化していきます。
しばらくは盛土を活かした区間となりますが、道路は線路の下で交差したりしており、機能的な構造となっているのが印象的です。

次に高架橋が出現するのは黒川で、ホームの一部からが高架区間となり、トンネルの手前まで続きます。
多摩線内で最も短い高架区間ですが、それなりに高さがあるのが面白いといえるでしょう。

いくつかのトンネルを抜けると小田急永山に到着しますが、駅自体が高架となっています。
しかし、ホームを抜けるあたりで高架は終わっており、駅だけが高架という状態ということになります。
少し進むと再び高架橋になりますが、コモディイイダが見える辺りで高架区間は終わります。

小田急多摩センターの駅が近付いてくると、再び高架区間へと入ります。
ここからが多摩線内で最も長い高架区間で、1km近く高架橋が続き、小田急多摩センターの駅を出る辺りまで続いています。
唐木田までの間にも少しだけ高架区間を挟み、電車は終点へと到着することになります。

おわりに

元々の地形を活かしつつ、部分的に高架橋を用いてアップダウンを避けている多摩線。
沿線を歩くとアップダウンの激しさが分かりますが、乗っているだけだと気付きにくいかもしれませんね。