少しでも楽に移動するため、電車で座りたいと思うのは、多くの人にとっての願いではないでしょうか。
詰め込みを重視した通勤型車両において、混雑時の座席は限られた人だけが座れる場所であり、小田急においても同様です。

優先席やフリースペース等が設置され、一般席は少しずつ減少する傾向にありますが、小田急における座席定員はどのようになっているのでしょうか。
過去との比較も行いつつ、形式別の座席定員を見てみたいと思います。

現役車両の座席定員

現在の小田急には、合計6形式の車両が走っています。
最も古い8000形から最新の5000形まで、内装には何らかの違いがあり、生まれた時代をうかがい知ることができます。

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個性豊かな各形式は、内装の造り等にも様々な違いがありますが、座席定員という面でも異なっています。
新しくなるほど1人あたりの横幅が広くなっており、満席になった際には違いを感じられるのではないでしょうか。

それぞれの形式において、中間車の座席定員はどのようになっているのでしょうか。
以下は形式別に見た場合の座席定員となります。

8000形:58名
1000形:58名
2000形:54名
3000形:54名
4000形:54名
5000形:51名

1000形までは58名となっていますが、2000形以降は車端部の座席が3人がけとなったことから、4名の減少となりました。
8000形と1000形は同じであるものの、ドアの位置を変えるといった工夫により、車端部の座席は1000形のほうがゆったりしています。

最も座席定員が少ないのは5000形で、車内にフリースペースが設けられたことで、その分が減少しています。
リニューアルを終えた3000形も同様で、54名から51名に座席定員は減少しました。

過去に在籍した車両の座席定員

少しずつ減少してきた座席定員ですが、過去に在籍した車両においてはどうだったのでしょうか。
同じサイズの車体となっていた2600形以降の車両について、座席定員を確認してみたいと思います。

現役車両の場合と同じ条件で、各形式の座席定員をまとめると、以下のとおりになります。

2600形:58名
旧4000形:58名
旧5000形:58名
9000形:58名
1000形(ワイドドア車):50名

結果はこのようになり、8000形まで同じ座席定員が維持されていました。
座席の奥行等が異なるため、快適性という面では差がありましたが、標準的な座席定員だったことが分かります。

特殊なケースとしては、既に引退した1000形のワイドドア車があげられます。
車端部の座席が2人がけとなっており、座席定員は50名しかありません。
これはドアの開口幅を縮小した後の数字であるため、登場時は1次車が38名、2次車が44名となっており、座席が少ないとクレームに繋がったのは無理もないといえそうです。

おわりに

1両あたりの座席定員は減少しつつも、1人あたりの横幅が広くなったことで、窮屈に感じることは減ったように思います。
体格がよくなっていることもあり、現在の配置のほうが適切なのかもしれませんね。