現在は5桁の番号が形式に使われ、70000形(GSE)までが登場している小田急ロマンスカー。
4桁に戻る可能性は低いため、次の形式は80000形になるものと思われます。

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そんなロマンスカーですが、過去に形式の頭を「4」とした車両は存在しません。
意図的に避けているのは想像できますが、実際にそうなのでしょうか。

形式の頭に「4」を使わないロマンスカー

小田急を象徴する存在となったロマンスカーは、戦後に誕生しました。
今日まで多くの形式が登場し、観光輸送向けに前面展望席を備えた車両から、日常利用に合わせた輸送力重視の車両まで、様々なタイプが存在します。

長く続く歴史の中では、引退してしまった車両も多いですが、保存車として残っている車両もあり、ロマンスカーミュージアムで今もその姿を見ることができます。
今までに登場したロマンスカーを一覧にすると、以下のとおりとなります。

・1910形(2000形)
・1700形
・2300形
・キハ5000形
・3000形(SE)
・3100形(NSE)
・7000形(LSE)
・10000形(HiSE)
・20000形(RSE)
・30000形(EXE・EXEα)
・50000形(VSE)
・60000形(MSE)
・70000形(GSE)

キハ5000形を含めるかどうかは若干悩ましいものの、現在までに登場した形式の合計は13となっています。
10000形以降は5桁の番号となっており、40000形を飛ばして順番に万の位の数字が大きくなってきました。

VSEが登場する際に40000形としなかったのは、忌み番として「4」を嫌ったものと考えられますが、小田急は昔から避けている数字なのかというと、必ずしもそうではありません。
通勤型車両では4000形や9000形を登場させており、どちらかといえば区別なく使う鉄道会社となっています。

意図的に「4」を避けたと考えられる根拠

ロマンスカーブランドの復権を掲げたVSEが登場した際、40000形にするのを避けたのは想像できるものの、続くMSEを60000形としたことから、現代においてはロマンスカーに忌み番を使うこと自体を避けているのでしょう。
そこで気になるのが、昔はどうだったのかという点です。

ロマンスカーにおける形式の法則を確立したのは、その後の流れを決定付けた3000形でした。
まだ百の位で形式を分けている時代に、3000番台へと飛んでおり、通勤型車両とは区別されました。

さて、ここで前後に登場した形式がどのようにされたのか、整理してみることにしましょう。
SEが登場する少し前に、御殿場線に乗り入れるためのキハ5000形が登場しました。
一気に番号が大きくなっていますが、既に3000形をSEに使用する予定があったのか、5000という数字が割り当てられています。

キハ4000形としなかった時点で、特急用の車両に忌み番を使うのを避けたものと思われますが、既に4000形を使う予定だった可能性はないのでしょうか。
小田急に4000形が登場するのは、キハ5000形の登場から10年以上先のことであり、使用予定があった可能性は極めて低く、昔からロマンスカーには「4」の使用を避けているといえそうです。

おわりに

通勤型車両とは異なり、忌み番を避けていると考えられる小田急のロマンスカー。
90000形という車両を登場させるのかどうかについても、先のことながら気になるところです。