駅によって設置場所が異なり、場合によっては階段の上り下りも発生する小田急のトイレ。
改良工事で分かりやすい場所にある駅が増えたものの、そうではない駅も残っています。

20220417_04

今回の記事では、支線の各駅でトイレがどこにあるのか、江ノ島線と多摩線に分けて確認をしてみたいと思います。
ホームの長さが6両分の駅も多く残る江ノ島線や、同時期に造られた駅が多い多摩線ですが、どのような傾向があるのでしょうか。

江ノ島線の各駅に設置されているトイレの位置

小田原線から2年遅れて開業した江ノ島線ですが、長い歴史を持つ駅が多く存在します。
改良工事によって橋上駅舎化された駅も多く、昔ながらの状態を残す駅は多くありません。

優等列車が停まらない駅では、今もホームの長さが6両分しかなく、昔の小田急を知る人にとっては少し懐かしくも感じる江ノ島線ですが、トイレの設置場所はどうなっているのでしょうか。
小田原線の場合と同様に、駅構内の案内図等を参考にして、まずは駅ごとの位置をまとめてみましょう。
改札外については省略し、駅ごとにトイレの位置を一覧化すると、以下のとおりとなります。

東林間:上りホーム相模大野方・下りホーム相模大野方
中央林間:上りホーム中央
南林間:橋上駅舎内
鶴間:橋上駅舎内
大和:高架下駅舎内
桜ヶ丘:下りホーム藤沢方
高座渋谷:上りホーム相模大野方
長後:橋上駅舎内
湘南台:地下駅舎内
六会日大前:橋上駅舎内
善行:橋上駅舎内
藤沢本町:下りホーム藤沢方
藤沢:頭端部駅舎脇
本鵠沼:上りホーム中央・上りホーム側地上駅舎内
鵠沼海岸:下りホーム藤沢方
片瀬江ノ島:頭端部駅舎内

結果はこのようになっており、ホームに設置されている駅が比較的目立ちます。
橋上駅舎化されていても、トイレはホームにあるままというケースもあり、感覚的に分からない場合もあるといえます。

特徴的なのは東林間と本鵠沼で、多目的トイレの位置が分かれています。
東林間は上下線のホームで分かれており、かなり珍しいケースといえるでしょう。

多摩線の各駅に設置されているトイレの位置

1970年代以降に開業した多摩線は、最初から橋上駅や高架駅とされました。
唯一の例外は最も新しい駅であるはるひ野で、この年代の開業としては珍しく地上に駅舎が設けられています。

現在は全駅のホームが10両分とされ、各駅停車も最大両数の10両で走る列車がある多摩線ですが、トイレの設置場所に特徴はあるのでしょうか。
江ノ島線と同様の条件で、駅ごとにトイレの位置を一覧化すると、以下のとおりとなります。

五月台:上りホーム唐木田方
栗平:下りホーム唐木田方
黒川:下りホーム唐木田方
はるひ野:上りホーム新百合ヶ丘方・下りホーム新百合ヶ丘方
小田急永山:高架下駅舎内
小田急多摩センター:高架下駅舎内
唐木田:橋上駅舎内

後年の開業であった多摩線ですが、ホームにトイレがある駅が目立ちます。
最初から橋上駅舎だった五月台から黒川の各駅についても、トイレはホームに設けられています。
建設費を抑制するためなのか、この時期はホームに設けることが一般的だったのかは定かではないものの、多摩線ならではかもしれません。

平成以降に開業したはるひ野や唐木田については、比較的分かりやすい場所にトイレが設けられました。
はるひ野は東林間と同様のケースとなっており、上下線のホームにトイレがある状態となっています。

おわりに

小田原線と比較すると、ホームにトイレがある駅の割合が若干高い小田急の支線。
ホームにあるトイレは、使いやすいタイミングとそうではない場合があり、階段の上り下りをしてまで行くべきか悩む時がありますね。