箱根登山線の小田急が乗り入れる区間内にあり、かつてはドアカットで有名だった風祭駅。
ホームの延長によりドアカットは終了しましたが、箱根登山線内を走る列車が4両化される原因の一つにもなっています。

そんな風祭には、駅の改良後も構内踏切が残っていましたが、廃止によりひっそりと姿を消しました。

風祭駅に残っていた構内踏切

小田急の車両が走行する区間内において、中間地点に位置するのが風祭駅です。
昔はホームが短く、停車する小田急の車両は1両のドアのみを使って客扱いを行っており、それがドアコックを使用した珍しい運用だったため、注目を集める駅でもありました。

2008年のダイヤ改正以降はドアカットを廃止し、延長したホームを使用する状態となりましたが、小田急から急行が乗り入れることがなくなり、4両の各駅停車での運用に変更されます。
駅の改良が行われた後も構内踏切は残り、上り線側にある改札口と上下線のホームを繋いでいました。
小田急線内からは既に構内踏切が消えており、箱根登山線内で見ることができる光景は、令和という時代において貴重なものとなっています。

構内踏切を廃止した後の風祭駅

ホームの延長後も使われてきた風祭の構内踏切ですが、2023年9月末日をもって廃止となりました。
翌日の10月1日からは新南口の使用が開始され、上下線の各ホームには改札を通って出入りするようになっています。

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構内踏切がなくなったことで、駅構内は以前よりすっきりした状態となっています。
枕木の色が異なっていることが、そこに構内踏切があったことを物語っていますが、やがて周囲と同化して分からなくなってしまうのでしょう。
通路側は新たに設けられた柵で塞がれ、関係する設備も既に撤去されていました。

おわりに

風祭の構内踏切が廃止されたことで、箱根登山線内で小田急の車両との組み合わせが見られるのは、入生田のみとなりました。
こちらは駅に隣接する踏切がなく、駅舎の位置関係も構内踏切を廃止するには都合が悪いですが、今後の動向が気になる存在となりそうです。