多くの編成が廃車となり、現在は7編成が現役で活躍する小田急1000形の4両。
7編成全てがリニューアルを済ませており、短編成ならではの使い方で、主力の車両をサポートする役割を担っています。

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僅かな編成数にもかかわらず、様々な活躍シーンが見られる1000形の4両ですが、現在はどのように使われているのでしょうか。

7編成が残る1000形の4両

全196両が製造された1000形は、半数にあたる98両がリニューアルされ、残る98両が廃車される運命となりました。
最終的に19編成となっていた4両については、3編成が組み替えによって10両化、9編成はそのまま廃車となり、7編成が今も4両での活躍を続けています。

元々の計画が変更になったためか、残っている編成の番号は揃っておらず、規則性がなくなってしまいました。
現在も在籍する4両の編成は以下のとおりです。

・1057F
・1063F
・1064F
・1065F
・1066F
・1067F
・1069F

最も若い編成となる1057Fは、4両のまま残る唯一の1次車となっていますが、後の計画変更で廃車となる編成が発生したことで、やや中途半端な存在となってしまいました。
1068Fが抜けていることも計画変更を象徴しており、このような分布が長く続く状態になることは、小田急の歴史上においても珍しいことです。

1000形の4両はどのように使われているのか

合計7編成が残る1000形の4両ですが、使われ方は意外に豊富であり、希少種ながら様々な活躍シーンを見ることができます。
現在は編成によって使い方が分かれており、通常は相互に交わることがなくなりました。

まず、4両ならではの使い方といえるのが、箱根登山線内を走行する運用です。
これには4編成が専属で充てられており、1063F、1064F、1065F、1066Fが使われます。
未更新車を置き換えたばかりの頃は、これ以外の編成が入線する機会もありましたが、現在はこれらの4本が専属編成となりました。

1057F、1067F、1069Fについては、小田急線内の予備車的な立ち位置で使われています。
昔ながらの姿を思い出させてくれるのが、2編成を繋いで8両とするもので、2000形や3000形の8両で離脱する編成がある場合に、代走として運用に入るものです。
もう一つは3000形の6両と組み、10両で優等列車を中心に運用するもので、基本的には常時走っています。

4両という短い編成であることが、特別な立ち位置を築く結果に繋がっており、当面はこれらの編成ならではの活躍が見られそうです。

おわりに

最盛期よりかなり数を減らしながらも、独自のポジションで活躍を続ける1000形の4両。
現在の使われ方が変化し、新たな展開を見せることは果たしてあるのでしょうか。