古くから城下町として栄え、現在も箱根観光の拠点として賑わう小田原。
その中心である小田原駅は、小田急小田原線の終点でもあり、他にも多くの路線が乗り入れるターミナル駅となっています。

20221217_01

小田急については、吹き抜けの大きな屋根が印象的な駅となっていますが、かつては暗くて狭い地下通路で各路線が結ばれていました。
橋上駅舎化によりなくなった地下通路ですが、現在はどうなっているのでしょうか。

小田原駅にかつて存在した地下通路

小田急の終点であり、箱根登山線の起点でもある小田原駅には、多くの路線が乗り入れています。
具体的には、JR東日本の東海道線、JR東海の東海道新幹線、伊豆箱根鉄道の大雄山線、それに小田急の小田原線と箱根登山鉄道の鉄道線が加わります。

古くからターミナル駅として栄えた小田原ですが、昔は現在のような橋上駅舎ではなく、地下に駅舎や通路が存在しました。
小田急のホームにも地下へと繋がる階段が設けられており、狭くて暗い通路であるばかりか、大雨の際には冠水してしまうというような問題もあったようです。
改札口自体も地下に設置されており、現在の開放的な雰囲気とは何もかもが異なっていました。

そんな小田原が橋上駅舎化されたのは2003年のことで、小田急とJR東日本の駅は姿を大きく変えています。
広々とした自由連絡通路の設置により、観光地の玄関口にふさわしい設備を備える駅へと変わりました。

今も残る地下通路の跡

地下にあった設備を、全てホームの上に移動する大工事を行った小田原ですが、気になるのは地下通路のその後です。
橋上駅舎化後に埋められたといわれていますが、何かしらの痕跡はあるのでしょうか。

20231021_01

小田原のホームに立つと、かつて地下通路が設けられていた場所には、それらしき跡が今も残っていました。
昔の映像等を見て確認すると、この付近のホーム上には地下への階段があり、位置関係も合っているようです。
この下が埋められているのか、それとも何かしらの状態で残っているのかは定かではありませんが、昔の姿を今に伝える数少ない痕跡となっています。

おわりに

下から上に移り、諸問題を抜本的に解決した小田原駅。
大雨の頻度が高くなっている現代において、橋上駅舎化という改良工事が行われたことは、かなりプラスに作用したといえそうですね。