地上と地下にホームが分かれ、上下の二層で発着する列車をさばいている小田急の新宿駅。
列車種別により発車するホームが決まっていますが、地下は基本的に各駅停車のみが使用しています。

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地下には乗車用として8番ホームと9番ホームがあり、各駅停車はどちらかのホームを使用しています。
9番ホームを使用する列車のほうが多いように感じますが、実際にはどれぐらい本数の差があるのでしょうか。

2線が配置される地下ホーム

ロマンスカーが発着する華やかな地上ホームに比べて、地下ホームはやや地味な存在です。
新宿駅を発車する全ての各駅停車が地下ホームを使用しますが、当然地上ホームに比べて利用者が少ないため、小田原寄りに進むほど閑散としています。

地下には4つのホームが設けられており、外側の2本が降車専用とされ、乗車は内側にあるホームから行います。
乗車用は8番ホームと9番ホームで、列車によりどちらかを使用しています。
発車する列車は各駅停車のみですが、優等列車の到着自体はあり、折り返しは回送列車になることが特徴です。

各駅停車が多かった昔は2本のホームを最大限活用していましたが、近年は9番ホームを発車する列車が多く、偏りが感じられます。
交互に発着すればよいと思ってしまいますが、そのような運用にはなっていないのです。

8番ホームと9番ホームを使用する列車本数の差

感覚的に9番ホームを使用する列車が多いのは明らかですが、実際にはどれぐらいの差があるのでしょうか。
そこで、地道な調査ではありますが、発車する各駅停車の本数を調べてみることにしました。

まず、1日に新宿を発車する各駅停車の本数ですが、平日と土休日で違いはなく、合計は115本となっています。
もちろんダイヤには違いがありますが、完全に揃っているところが面白いといえます。

気になる各ホームを発車する本数ですが、平日は8番ホームが17本、9番ホームが98本で、土休日は8番ホームが16本、9番ホームが99本でした。
かなりの差があることが分かりますが、平日と土休日で割合がほぼ変わらないのが興味深い点です。
たまたま合ってしまったのか、それともある程度は8番ホームにも入れたいという意図なのか、そのあたりが気になります。

さらに興味深いことがあり、平日と土休日では8番ホームに列車が入る時間帯が異なります。
平日は午前中に少しある以外は、ほとんどが夜の時間帯に集中するのに対して、土休日は日中に集中する時間帯があり、大きな違いがあります。
8番ホームを使用する場合は、9番ホームと交互に発着するケースがほとんどですが、曜日による混雑率等の違いを加味して、時間帯を変えているのでしょうか。

おわりに

本数の圧倒的な差にも驚かされつつ、曜日による時間帯の違い等も気になる発車するホーム。
どういった意図が込められているのか、現地で観察すると分かるのかもしれませんね。