現在はニューイヤーエクスプレス号を名乗り、大晦日から元旦にかけて運転されてきたロマンスカー。
終夜運転の中止により、現在は元旦の数本のみとなってしまいましたが、お正月恒例の列車となっています。
かつての愛称は初詣号で、多くの本数が設定されていましたが、実際にはどれぐらい走っていたのでしょうか。
運行区間は新宿から町田にかけてとなっており、途中の停車駅は参宮橋と向ヶ丘遊園でした。
最初は1往復と小規模なものでしたが、夜中に多数の列車が運転されるスタイルが定着し、終夜運転に合わせて多くの本数が設定されるようになります。
参宮橋が停車駅に設定されていることが特徴であり、明治神宮への初詣客の利便性を考慮したものとなっていました。
2001年の大晦日からは、長く続いた初詣号という愛称を改め、ニューイヤーエクスプレス号として運転されるようになります。
サポート号やホームウェイ号と同じく、片仮名の愛称が採用される展開となっていますが、初詣以外でも使って下さいという意図が込められていたのかもしれません。
運行本数や停車駅は年によって異なりますが、近年は終夜運転の中止により激減している状態で、初日の出に合わせた時間に走る程度となっています。
2024年は1往復のみとなっており、いつの間にか希少な列車となってしまいました。
今から30年前の年越しである、1993年から1994年にかけて運転された列車を確認し、当時の様子を振り返ってみたいと思います。
以下は当時設定されていた初詣号で、それぞれの列車における停車駅も記載しました。
【下り】
初詣1号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田
初詣3号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣5号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣51号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・伊勢原
初詣7号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣9号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣11号:唐木田・小田急多摩センター・小田急永山・新百合ヶ丘・町田・藤沢・片瀬江ノ島
【上り】
初詣2号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣4号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣6号:本厚木・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣8号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣10号:片瀬江ノ島・藤沢・町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
現在とは停車駅が異なり、物理的に通らない列車以外は全てが参宮橋に停車していたことが分かります。
興味深いのは代々木上原が停車駅とされていることで、千代田線との乗り換えを考慮していたのでしょうが、現代の基準で考えるとなかなか面白い設定です。
列車自体が面白いのは、唐木田から片瀬江ノ島に向かって走る初詣11号で、新百合ヶ丘と藤沢で2回も運転方向が変わっており、臨時列車とはいえ珍しい行路でした。
実際にどれぐらいの乗車率だったのかは不明ですが、このような列車を沢山運転できたあたり、まだ余裕がある時代だったのかもしれません。
年末年始の過ごし方も多様化が進み、大きく時代は変化したといえそうですね。
終夜運転の中止により、現在は元旦の数本のみとなってしまいましたが、お正月恒例の列車となっています。
かつての愛称は初詣号で、多くの本数が設定されていましたが、実際にはどれぐらい走っていたのでしょうか。
1969年から運転が開始された初詣号
年末年始の風物詩となる初詣号は、1969年1月1日より運転が開始されました。運行区間は新宿から町田にかけてとなっており、途中の停車駅は参宮橋と向ヶ丘遊園でした。
最初は1往復と小規模なものでしたが、夜中に多数の列車が運転されるスタイルが定着し、終夜運転に合わせて多くの本数が設定されるようになります。
参宮橋が停車駅に設定されていることが特徴であり、明治神宮への初詣客の利便性を考慮したものとなっていました。
2001年の大晦日からは、長く続いた初詣号という愛称を改め、ニューイヤーエクスプレス号として運転されるようになります。
サポート号やホームウェイ号と同じく、片仮名の愛称が採用される展開となっていますが、初詣以外でも使って下さいという意図が込められていたのかもしれません。
運行本数や停車駅は年によって異なりますが、近年は終夜運転の中止により激減している状態で、初日の出に合わせた時間に走る程度となっています。
2024年は1往復のみとなっており、いつの間にか希少な列車となってしまいました。
1993年から1994年にかけて運転された初詣号
昔は沢山運転されていた初詣号ですが、実際にはどれぐらいの本数が設定されていたのでしょうか。今から30年前の年越しである、1993年から1994年にかけて運転された列車を確認し、当時の様子を振り返ってみたいと思います。
以下は当時設定されていた初詣号で、それぞれの列車における停車駅も記載しました。
【下り】
初詣1号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田
初詣3号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣5号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣51号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・伊勢原
初詣7号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣9号:新宿・参宮橋・代々木上原・向ヶ丘遊園・町田・藤沢・片瀬江ノ島
初詣11号:唐木田・小田急多摩センター・小田急永山・新百合ヶ丘・町田・藤沢・片瀬江ノ島
【上り】
初詣2号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣4号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣6号:本厚木・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣8号:町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
初詣10号:片瀬江ノ島・藤沢・町田・向ヶ丘遊園・代々木上原・参宮橋・新宿
現在とは停車駅が異なり、物理的に通らない列車以外は全てが参宮橋に停車していたことが分かります。
興味深いのは代々木上原が停車駅とされていることで、千代田線との乗り換えを考慮していたのでしょうが、現代の基準で考えるとなかなか面白い設定です。
列車自体が面白いのは、唐木田から片瀬江ノ島に向かって走る初詣11号で、新百合ヶ丘と藤沢で2回も運転方向が変わっており、臨時列車とはいえ珍しい行路でした。
実際にどれぐらいの乗車率だったのかは不明ですが、このような列車を沢山運転できたあたり、まだ余裕がある時代だったのかもしれません。
おわりに
終夜運転がなくなり、ニューイヤーエクスプレス号の本数も激減した小田急。年末年始の過ごし方も多様化が進み、大きく時代は変化したといえそうですね。
コメント
コメント一覧 (5)
年末年始輸送に力を入れている近鉄特急並みだね。
ロマンスカー限定でもいいから、25年元旦は終夜運転やってほしいですね。
ワタシダ
がしました
来年の元旦初日の出前の運転計画、本当に残念です。
JRや京王がうらやましいです。
ワタシダ
がしました
伊勢原行は大山で初日の出を見るための運行です。
今年も子会社の大山ケーブルカーでは、元日は始発を繰上げて5時から運転します。
でも、それに対応する小田急と神奈中の運行はありません。
大山ケーブルカーのホームページには「お正月シーズンは大変多くの方が大山を訪れるため、毎年、駐車待ちの車による交通渋滞が発生します。できるだけ公共交通機関(電車・バス)をご利用ください。」って記載しているんですけどね。
ワタシダ
がしました
唐木田〜片瀬江ノ島という変則的な経路は最近のツアー列車を思わせますね。
ワタシダ
がしました
ニューイヤーエクスプレスの名称が使用され始めたのも20年ほど前からでしょうか?近年は明治神宮参拝客のため参宮橋に臨時停車する列車も各駅停車で新宿から2駅のみと距離的な問題からか減ってきており、当時のホーム有効長の問題からEXEやMSEの10両編成は使用されなかった記憶があります。
今後コロナ禍の収束で復活するかと思いきや、終夜運転の実施をまさかの見送りとする鉄道事業者が増加傾向にあり、年末年始期間も含めた夜間利用者数の減少を物語っとると言えますね。
ワタシダ
がしました