小田急線内で最も標高が高い場所にある駅で、ZARDの楽曲が接近メロディーに使われていることでも知られている渋沢駅。
開業時から駅名は変わっておらず、既に100年近い歴史を持っています。

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長く続く渋沢という駅名ですが、その由来はどのようなものなのでしょうか。

地名が駅名の由来となった渋沢駅

新宿から小田原までを結ぶ小田急の小田原線は、1927年4月1日に全線が一気に開業しました。
渋沢駅は開業当時から設置されていた駅でしたが、当初は向ヶ丘遊園から西側が単線であり、その区間内にあった駅ということになります。

現在は秦野市内にある渋沢駅ですが、開業当時は中郡西秦野村内にあり、大字渋沢が駅の所在地だったことが駅名の由来となっています。
西秦野村は後に西秦野町へと変わり、秦野市に編入されて現在に至りますが、今の所在地に渋沢の文字はありません。

そもそも、西秦野村は複数の村が合併して誕生しており、その中に渋沢村がありました。
かつての渋沢村があった場所に、渋沢という駅ができたとみることもできます。

渋沢という地名の由来

地名が駅名の由来ですだけで終わってしまっては、それはそうだろとなってしまうため、渋沢という地名が何に由来するのかについても調べてみました。
しかし、由来については諸説あるというパターンのようで、断定できてはいないようです。

過去に出版された複数の文献で語られている説としては、渋沢村があった位置にしぼんだ沢があり、それが転じたというものでした。
しぼんだ沢、しぼ沢、渋沢ということですが、室川にはそれを想起させる地形があるようです。

その他の説としては、柴が生えている沢や、渋柿の木が生えている沢が転じたというものがあるようですが、やや強引にも感じます。
しぼんだ沢に由来するという文献が多いため、これが最も有力ということなのかもしれませんね。

おわりに

駅舎の改良が行われた際、駅名を丹沢高原に改称する案があったものの、結局採用されなかったという歴史もあります。
駅名に残る渋沢は、昔から続く歴史のある名称であり、これからも大切にされていくのでしょう。