全線に70の駅があり、日々多くの人々を輸送している小田急。
開業時からずっと同じ位置にある駅だけではなく、移転や立体化で位置が変わった駅もあり、その変遷は様々です。

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それぞれの駅には、当然ながら住所が定められていますが、昔と比べた場合はどのような変化があるのでしょうか。
主要な駅のみとなりますが、1970年の会社要覧を参考にして、当時と現代の住所を比較してみたいと思います。

主要駅における現代の住所

50年以上前の1970年と比較するにあたり、まずは現代の住所がどうなっているのかを確認したいと思います。
今回の確認は主要駅となりますが、1970年は現代とその部分も違っており、比較対象と合わせた駅だけをピックアップしました。

以下は今回比較する各駅における、現代の住所となります。

新宿:東京都新宿区西新宿1-1-3
下北沢:東京都世田谷区北沢2-24-2
経堂:東京都世田谷区経堂2-1-3
成城学園前:東京都世田谷区成城6-5-34
向ヶ丘遊園:神奈川県川崎市多摩区登戸2098
町田:東京都町田市原町田6-12-20
相模大野:神奈川県相模原市南区相模大野3-8-1
相武台前:神奈川県座間市相武台1-33-1
本厚木:神奈川県厚木市泉町1-1
秦野:神奈川県秦野市大秦町1-1
小田原:神奈川県小田原市城山1-1-1
長後:神奈川県藤沢市下土棚472
藤沢:神奈川県藤沢市南藤沢1-1

主要駅という表現をしていますが、主な事業所の一覧から拾っているため、当時は経堂に検車区があったことや、相武台前は工場があった頃の名残で載っていたのかもしれません。
いずれにしても、代々木上原や大和がなかったり、新百合ヶ丘は駅自体が開業していない等、時代の違いを感じる選定となっています。

主要駅における1970年当時の住所

現代の住所が分かったところで、今度は1970年当時の住所を確認してみたいと思います。
今よりもチェックが甘かったのだとは思いますが、明らかに誤植と思われるものもあったので、それらについては軽く歴史を調べつつ修正しました。

1970年における、主要な駅の住所は以下のとおりで、太字は現代と異なる駅を示します。

新宿:東京都新宿区西新宿1-1-3
下北沢:東京都世田谷区北沢2-24-2
経堂:東京都世田谷区経堂1-20-1
成城学園前:東京都世田谷区成城6-5-34
向ヶ丘遊園:神奈川県川崎市登戸2098
新原町田:東京都町田市原町田6-12-20
相模大野:神奈川県相模原市上鶴間3512
相武台前:神奈川県高座郡座間町座間4759
本厚木:神奈川県厚木市中町2-1-28
大秦野:神奈川県秦野市大秦町1-1
小田原:神奈川県小田原市城山1-1-1
長後:神奈川県藤沢市下土棚472
藤沢:神奈川県藤沢市藤沢464

結果はこのようになっており、現代と異なるのは6駅でした。
意外なのは下北沢や成城学園前で、駅自体があれだけ姿を変えながらも、住所は全く変わっていません。

全体として多いのが、市に格上げされていたり、住居表示の実施により変化したケースで、沿線が発展したことをうかがわせる結果となりました。
数年後には変わっていたケースもあるようなので、抽出する年によっても違う結果となりそうですね。

おわりに

50年以上も昔になると、住所にもそれなりの変化があることが分かりました。
他の駅がどうだったのかも気になるため、何らかの資料がないかこれからも探していきたいと思います。