2022年から廃車が本格化し、最盛期に比べると数を減らした小田急の8000形。
現状は比較的遭遇する機会が多いものの、廃車がさらに進むと一気に遭遇率が下がりそうで、今後の動向が気になる車両となっています。

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そんな8000形ですが、リニューアルが長期に渡ったこともあり、編成ごとの差異が比較的多い状態となりました。
個性が多い8000形について、特徴がある編成をまとめてみたいと思います。

残っている8000形の編成

廃車が始まる前までは、4両と6両が16編成ずつ、合計160両が在籍していた8000形ですが、廃車の進行により数を減らしつつあります。
西武への譲渡が発生することから、今後も廃車が進められることは確定しており、まとまった数が在籍する時期はあと僅かとみられます。

何度か触れていますが、現在も残っている編成については以下のとおりとなっています。

【4両】
・8051F
・8053F
・8057F
・8058F
・8059F
・8063F
・8064F
・8065F
・8066F

【6両】
・8252F
・8253F
・8257F
・8258F
・8260F
・8261F
・8262F
・8263F
・8265F
・8266F

4両が9編成、6両が10編成となっており、合計は96両となります。
8261Fは既に運用から外れているため、稼働するのは9編成ずつとなりました。

特徴がある8000形の編成

8000形のリニューアルは11年の長期に渡って行われ、その過程で様々な仕様変更が行われました。
その後に生じた変化も含めると、全く同じ仕様の編成はそこまで多くなく、趣味的には面白い形式となっています。

リニューアルが初期に行われた6両編成については、外見上の差異が比較的多く生じました。
8000形全体の中で、LED表示器が3色の編成は数を減らしており、8253F、8257F、8258Fの3本となっています。
6両には最古参の編成があり、これは8252Fが該当し、竣功からまもなく41年を迎える見込みです。

4両では珍しくないものの、6両だと珍しいという編成もあり、これは8263Fと8265Fが当てはまります。
側面からOERの切り抜き文字が撤去されており、かつ全密閉式のモーターが採用され、4両寄りの仕様を持つ6両となりました。

4両と6両の両方に存在するのが、前照灯がLEDとなっている編成で、これは8058Fと8258Fが該当します。
8000形の中でもとりわけ特徴的な編成ですが、普段は先頭に立たない先頭車については、従来どおりの前照灯となっています。

4両には制御装置が異なる編成があり、ハイブリッドSiC 3レベルのVVVFインバーターが採用された8059Fが該当します。
8065Fと8066Fについては、クヤ31形の牽引車としての役目が与えられており、小田原方の先頭車はスカートの形状が異なることが特徴です。

おわりに

紹介した編成以外にも、ワイパーや車内設備の違い等、8000形の差異は多岐に渡ります。
後に晩年と言われる今だからこそ、8000形の細かい違いに注目してみてはいかがでしょうか。