小田急の新百合ヶ丘駅南口を出てすぐの場所では、ショッピングセンターの新百合ヶ丘エルミロードが営業中です。
子会社の小田急SCディベロップメントが運営しており、イトーヨーカドーや多数の専門店、スーパーマーケットのodakyu OX等がテナントとして入っています。

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そんなエルミロードですが、建設工事が始まろうとしている頃、仮称が設定されていました。
エルミロードとは全く異なっていた仮称や、正式名称の由来について振り返ってみたいと思います。

1992年にオープンしたエルミロード

まだ未開発の土地が多く、駐車場や空き地ばかりが目立っていた新百合ヶ丘に、エルミロードがオープンしたのは1992年11月12日のことでした。
今となっては信じられませんが、当時の新百合ヶ丘にショッピングセンターは他になく、イオンスタイル(オープン当時はビブレ)やオーパが加わるのはもう少し後となります。

エルミロードの建設工事は1991年1月22日に着工し、約2年ほどでオープンとなりました。
総工費は150億円で、地下2階、地上8階と記されていますが、営業するフロアの階数とは一致しません。

オープン当時は、イトーヨーカドーを核のテナントに据え、その他の専門店が多く入る状態でしたが、時代の移り変わりに合わせてテナントが入れ替わり、イトーヨーカドーも縮小をしつつ現在に至ります。
以前はフィットネスクラブが小田急の直営でしたが、その後ティップネスに譲渡されており、そのまま現在も営業中です。

あまりにも普通だった仮称

新百合ヶ丘で営業するエルミロードですが、小田急SCディベロップメントが運営する施設としては、ミロードに含まれます。
アルファベットでの表記はMYLORDですが、これは英語の「my lord」に由来するものです。
中世のヨーロッパで貴族や王族に対する呼びかけとして、尊敬や敬意を表す言葉として使われたそうですから、なかなかお洒落なネーミングといえます。

不思議なのは、新宿や本厚木がミロードなのに対して、新百合ヶ丘はエルミロードとなっていることで、以前はエルミという略し方をよく耳にした記憶があります。
しかし、エルミロードはアルファベットで表記するとL-MYLORDであるため、この略し方は実際のところ少しおかしいということになります。
先頭に付いたエルには、百合のlilyと大きいのlargeが意味として込められており、これもまたお洒落な由来でした。

なにかと名称がお洒落な由来となっているエルミロードですが、仮称としてはかなり平凡なものが使われています。
その仮称は「小田急新百合ヶ丘ショッピングプラザ」というもので、エルミロードに繋がる要素は何もない、いかにも仮の名称となっていました。

おわりに

時代に合わせてアップデートを行い、今日まで営業を続けている新百合ヶ丘エルミロード。
小田急好きにはたまらない催し物も時折あるため、そんな機会に出かけてみてはいかがでしょうか。