5000形の登場によりバリエーションが増えましたが、小田急の通勤型車両のイメージといえば、青くて太い帯を巻く姿ではないでしょうか。
小田急の車両がこのような姿になったのは、1969年に2600形を塗装変更した時からで、それ以来長きに渡って今日まで続いています。

そんな中で、4000形が登場した際に帯の色が若干変化し、現在はロイヤルブルーとインペリアルブルーという、2色の帯色が混在しています。
ロイヤルブルーの帯を巻いた車両は数を減らしていますが、いよいよ消滅までのカウントダウンが始まりつつあるようです。

現在もロイヤルブルーの帯を巻く車両

1969年に新塗装への切り替えが行われた時から、小田急はケイプアイボリーの車体にロイヤルブルーの帯を巻く姿が標準スタイルとなりました。
オールステンレスの車体を採用した1000形の登場により、シルバーの車体にロイヤルブルーの帯を巻く姿に変化はしましたが、青い帯を巻くという小田急の伝統は今日まで維持されています。

ロイヤルブルーという呼び方は変えないながらも、過去に帯の色は変化をしてきましたが、2007年に登場した4000形では、インペリアルブルーと称した帯色が採用され、従来車とは明確に色を変化させました。
インペリアルブルーの帯はその後従来車にも波及し、リニューアル等のタイミングで変更が行われ、ロイヤルブルーの帯は少しずつ数を減らしています。

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ロイヤルブルーの帯を巻く車両はこのような姿で、インペリアルブルーに比べると柔らかい印象を受けます。
一方で、シルバーの車体においてはメリハリが弱い面もあることから、統一する方向になったのでしょう。

数を減らしたとはいっても、ロイヤルブルーの帯を巻いた車両自体はそこそこ残っており、まずは現状を整理してみたいと思います。
以下はロイヤルブルーの帯を巻いた編成で、形式ごとにまとめたものです。

【8000形】
・8051F
・8053F
・8057F
・8058F
・8059F
・8063F
・8064F
・8065F
・8066F
・8252F
・8253F
・8257F
・8258F
・8260F
・8261F(休車中)
・8262F
・8263F
・8265F
・8266F

【2000形】
・2059F

【3000形】
・3269F(リニューアル中)
・3270F
・3271F
・3651F
・3652F
・3653F
・3658F
・3091F
・3092F
・3093F
・3094F
・3095F

合計は32編成となりますが、これを多いと考えるか、少ないと考えるかはなかなか難しいところです。
インペリアルブルーの帯に変更されていない編成は、8000形が大勢を占める状況となっており、2000形と3000形は合計で13編成まで減っています。

ロイヤルブルーの帯はいつまで見られるのか

まだある程度の本数が残ってはいるものの、ロイヤルブルー帯の車両を見かける機会はかなり少なくなりました。
2000形の中でいつまでも残っている2059Fのように、やや気になる存在もありますが、今後も数を減らし続けることだけは間違いないでしょう。

そうなると気になってくるのが、ロイヤルブルーの帯を巻いた車両は、いつまで見られるのかということです。
形式ごとに事情が異なるため、それぞれについて考えてみたいと思います。

まず、8000形については廃車によって数を減らしていくと思われ、全編成が引退する時期が消滅のタイミングとなりそうです。
廃車が今後どれぐらいのペースになるのかにもよりますが、仮に年間30両ぐらいのペースだった場合には、約3年で消滅することになります。

2000形については、2059Fだけが残っている点が不可解ですが、これもこのまま貼り替えを行わず、廃車まで残る可能性がありそうです。
しかし、8000形の次に廃車となるのが2000形の可能性があり、意外に早く消滅するかもしれません。

今後も貼り替えが進められそうなのが3000形で、6両はリニューアルに合わせて変更される可能性が高いため、あと3年ぐらいというところでしょうか。
8両はどこかのタイミングで変更されそうですが、気になるのは全編成がロイヤルブルー帯で残る3090番台の5編成です。
仮に6両に続いてリニューアルが行われた場合、そのタイミングでの貼り替えとなれば、あと5年から6年程度は見られそうですが、そこまで変更しないのかといえば少々疑問もあり、どちらになるのでしょうか。

おわりに

現在も3形式に残るロイヤルブルーの帯ですが、少なくとも3年後ぐらいにはかなり本数が激減しているものと思われます。
少しだけが残るという状況はその後も続くかもしれませんが、消滅する日は確実に近付きつつあるといえそうです。