改良工事がスタートし、駅周辺も含めた動きが慌ただしくなってきた小田急の鶴川駅。
北口側から工事が進められており、あっという間に風景が変化しつつある状況です。

鶴川といえば、発展している北口側に対して、全く異なる風景が広がる南口側という違いがありましたが、今後は南口側も整備が進められる予定となっています。
変化が乏しかった南口側は、これからどのように変わっていくのでしょうか。

大きく変化しつつある鶴川駅

小田急沿線には、近年の変化が激しい駅がいくつかありますが、鶴川はその中の一つといえます。
変化が激しい背景として、駅の周辺で交通広場の整備や区画整理が行われていることがあげられますが、駅自体も2023年度から改良工事が始まっており、2028年度に完成予定です。

改良工事では橋上駅舎化が行われ、合わせてかなり開放的なデザインとなり、ホームドアも整備される予定となっています。
駅周辺の変化は既に始まっており、北口側では交通広場が切り替えられ、見慣れた風景がどんどん過去のものとなってきました。

過去に何度も変化してきた北口側に対して、変化が乏しかったのが南口側です。
南北で全く違う表情を見せ、ホームから農地が見えるという南口側は、東京都と神奈川県が入り組んでいるという、立地面の複雑さを象徴する部分でもありました。

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上りホームから南口側を見るとこのようになっており、利用者が多いとは思えない風景が広がります。
駅は東京都内にあるのに対して、農地の少し先にある鶴見川付近からは神奈川県になっていることも影響していると思われ、長年に渡ってこのような状況が続いてきました。
駅を境にして、発展状況に差があることは珍しくありませんが、ホームに隣接した場所が農地というのは、都市部だとかなり珍しいようにも思います。

全く異なる風景に変わる南口側

昔ながらの風景が残る南口側ですが、今後は大きく変化することが予定されています。
区画整理によって交通広場が設けられ、中低層の建物を建設することで、日常の買い物ができる街となるようです。

橋上駅舎化による影響としては、下りホームの小田原方にある現在の南口がなくなり、自由通路に繋がる改札へとまとめられます。
現在の位置に改札を残した場合、踏切を渡る人が増えてしまうことや、人の流れが分散してしまうことから、残さないという選択になったようです。

南口側においては、区画整理と合わせて、道路環境の整備が行われることもポイントです。
現状は未整備の狭い道路ばかりが目立ちますが、神奈川県側でも道路の整備が行われ、駅の南側から北側に車が流入しにくくなり、南口側からもバスが発着できるようになります。
鶴川の駅周辺は渋滞が常態化していますが、南口側に分散することでどの程度改善されることになるのでしょうか。

南口側についても、2023年度から事業が始まっており、今後は工事が本格化していくことになります。
見慣れた風景が見られるのは、もうあと僅かということになりそうです。

おわりに

FC町田ゼルビアのJ1昇格等もあり、明るい話題が多い小田急の鶴川駅。
急行が停まらない駅としては、利用者が多いことでも有名ですが、優等列車の臨時停車といった変化は今後あるかもしれませんね。