主要駅を中心に、ホームドアの設置が本格化しつつある小田急。
車両面での制約がほぼなくなったことや、鉄道駅バリアフリー料金制度の活用が始まったことで、設置のペースは加速しつつあります。

20190519_01

2024年度は4駅でホームドアの使用開始が予定されていますが、東京都内の駅に関しては2025年度以降の予定も公表されているため、現時点で分かっている情報について、まとめてみたいと思います。

東京都内の各駅における設置完了時期

鉄道駅バリアフリー料金制度を利用し、小田急は2032年度までに37駅でホームドアの設置を完了する計画です。
以前よりも設置のペースは上がりつつあり、2024年度は相模大野、海老名、中央林間、大和での使用開始が予定されています。

その先の予定については、東京都のみ計画が公表されており、2025年度以降の動きを読み取ることが可能です。
公表されている資料から分かる、各駅の設置完了時期は以下のとおりです。

新宿:設置済(一部)
南新宿:~2032年度
参宮橋:~2032年度
代々木八幡:設置済
代々木上原:設置済
東北沢:設置済
下北沢:設置済
世田谷代田:設置済
梅ヶ丘:設置済
豪徳寺:~2025年度
経堂:~2026年度
千歳船橋:~2025年度
祖師ヶ谷大蔵~2032年度
成城学園前~2032年度
喜多見:~2025年度
狛江:~2032年度
和泉多摩川:~2032年度
鶴川:~2032年度
玉川学園前:~2032年度
町田:設置済

ほとんどの駅が2032年度を設置完了時期としていますが、遅くともという意味だと考えられるため、具体的な設置時期はこれから早まる駅があるのだと思います。
実際にはおおよその計画があるのでしょうが、精度が低いものは公表ができないと思われ、確実となっている今後数年の計画だけが、具体的な時期とされているのでしょう。

設置が優先されている駅の傾向

一覧にしてみたものの、2032年度までとされている駅が多いことから、いまいちよく分かりません。
設置予定時期が具体的になっている駅だけを抜き出すと、2025年度までとされているのは、豪徳寺、千歳船橋、喜多見の3駅で、2026年度には経堂が続きます。

2024年度は主要駅ばかりの設置予定でしたが、2025年度にはそうではない駅が多く対象となっており、傾向には変化が生じてくることになります。
2025年度の設置完了駅は、いずれも周辺に高齢者福祉施設や盲人関係施設等がある駅となっており、転落事故が発生しやすい環境にあるホームを優先していることが分かります。

神奈川県内にある駅の設置計画については不明ですが、東京都で設置が優先されているのと同じような環境にある駅は、設置時期が早めに設定されるものと思われます。
2026年度としては、唯一経堂駅の設置予定が明らかになっていますが、混雑していて高速で列車が通過する駅についても、優先度は高めということなのでしょう。
この傾向を加味すると、同じ条件が当てはまる成城学園前駅についても、比較的早めの整備が行われそうですね。

おわりに

ホームドアが設置された駅が少しずつ増加し、安全性が高まりつつある小田急。
設置時期が判明している駅を見ていくと、不慮の転落事故を防ぐことを念頭に、優先度が決められているといえそうです。