超高層ビルの建設を中心として、再開発が進められている小田急の新宿駅周辺。
長らく西口のシンボルであった小田急百貨店新宿店本館は既に姿を消し、2029年度の竣功に向けて新たなビルの建設が進められていきます。

そんな新宿駅周辺の再開発ですが、注目が集まりがちな超高層ビルの建設エリアとは別に、新宿ミロードが入っているビルも建て替えが行われる計画です。
今後変化が始まっていく南口側では、どんな建て替えが予定されているのでしょうか。

南口側のシンボルである新宿ミロード

小田急の新宿駅において、西口側のシンボルが百貨店が入っていたビルだとすれば、南口側はミロードが入っているビルといえるのではないでしょうか。
西口と南口を繋いでいたモザイク通りは既に営業を終了していますが、新宿ミロード自体は現在も本館が営業を続けています。

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新宿ミロードが営業を開始したのは1984年10月4日のことで、地下2階、地上10階建てとなっています。
延べ床面積は21,089㎡となっており、専門店を中心とした若者向けの専門店をテナントとして集めました。

現代では当たり前となっていますが、開店当初から年中無休での営業を原則として、物販は21時まで、飲食は22時までという営業形態とされ、新宿駅の真上にあるという立地を最大限活かしたスタイルでスタートします。
開店からはまもなく40周年を迎えようとしていますが、そのような時期に建て替えが近付きつつあるということになります。

2025年度から始まる建物の解体

既に営業を終了したモザイク通りに加え、2025年4月までには新宿ミロードの本館も営業を終了し、その後建物の解体が始まる予定です。
ハルクへと場所を移し、規模を縮小しながら営業を続ける小田急百貨店とは異なり、新宿ミロードについては営業を終了するようで、少々寂しい状態となります。

小田急の新宿駅では、モザイク通りがあった終端部側から解体工事が始まっていますが、今後南口側に範囲が広がっていくことになり、ホーム上の変化も激しさを増しそうです。
工事中は南口の導線をどうするのかが気になりますが、解体と駅の営業を両立しながら、どのように進めるのかはかなり興味深い点といえます。
利用者の多さを考えると、一時的にでも南口を閉鎖するわけにはいかないように思いますが、どんな展開となるのでしょうか。

無事に解体が済んだ後には、南口側にも新たなビルが建設予定となっています。
小田急、東京メトロ、東急不動産の3社で進めている超高層ビル側(A区)とは異なり、新宿ミロードがある側(B区)は小田急の単独事業で、現在と同じ駅施設を組み込んだ商業施設となる予定です。

新たな建物については、地下2階、地上8階建てとされているため、現在よりも階数が減ることになるようですが、延べ床面積は約28,000㎡となっているので、ビルの敷地面積が若干広がるのかもしれません。
現時点において、建て替え後が再びミロードになるのかは不明ですが、超高層ビルに小田急百貨店が戻るとも限らないため、商業施設の配置はかなり予想しにくいといえそうです。

おわりに

具体的な日程はまだ発表されていませんが、長くてもあと半年程度で新宿ミロードは営業を終了することとなります。
南口側に建つ新たなビルは、どのような姿になるのでしょうね。