大規模な改良工事が始まり、日々姿を変えつつある小田急の藤沢駅。
JR東日本の東海道線とホームが並び、江ノ島線内では最も利用者が多く、改良によって今よりも乗り換えがしやすい駅へと変化する予定です。

そんな藤沢駅ですが、過去にも何度か改良工事が行われており、時代に合わせて変化してきました。
今回は小田急指令掛川様からお借りした写真より、過去にホームの拡幅が行われていたと思われる点に注目してみます。

不思議な状態の藤沢駅

日頃から親しくさせていただいている小田急指令掛川様より、藤沢駅に関する写真を多数受領しました。
今後これらの写真をお借りして、コラボ記事を執筆していく予定です。

貴重な写真の数々を眺めていたところ、ある時期のホームが不思議な状態となっていることに気付きました。
写っている車両の状態や、改良工事を行っている時期から推測すると、1980年前後ではないかと思われます。

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写真提供:小田急指令掛川

とても不思議な状態なのは一目瞭然で、上屋は端までない状態であり、ホームには白線が2本引かれています。
雨の日に電車を待つ場合は、前のほうに並んでいる人だけが濡れる状態で、あまりにも中途半端な上屋といえるでしょう。

ホームの拡幅は行われたのか

上屋の状態や白線が2本あることから、4番ホームの拡幅が行われていると思われるものの、当時に戻って採寸するわけにもいかないため、どうもはっきりしません。
しかし、奥に見える上屋はホームの端まで到達しており、手前も現在とは異なる木造とみられるため、改良工事の過程で拡幅が行われた可能性は高そうです。

ヒントは昔の写真にあるのではないかと探していると、1番ホームが写っているかなり古い写真を見つけました。
不思議なことに、その写真に写る1番ホームも上屋が端までは到達しておらず、かえって謎は深まってしまいます。

1番ホームがその状態だったのであれば、4番ホームも元からこの状態だったのかもと思いかけたところ、上屋の柱に合わせた白線の位置にホームの端がある写真を見つけました。

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写真提供:小田急指令掛川

1枚目の写真と見比べれば一目瞭然で、4番ホームは過去に拡幅を行っているとみて間違いなさそうです。
それにしても、1800形による配送列車が主役の写真とはいえ、それに写っている周囲の風景も大変貴重であり、ただ車両を撮るだけではなく、大きく切り取ることの大切さに気付かされますね。



写真を提供いただいた小田急指令掛川様は、数々の貴重な映像も撮影されています。
YouTubeにて公開中ですので、よろしければそちらもご覧下さい。

おわりに

ホームが拡幅された事実だけは確認できたものの、それはいつのことだったのでしょうか。
不思議な状態のホームが、どの程度の期間見られたのかについても気になるところです。