日中は各駅停車のみの運行となり、やや昔に戻ったようにも感じる小田急の多摩線。
半数の列車が小田原線と直通運転を行い、新百合ヶ丘駅を境に急行になるため、一定の利便性は保たれています。

20220226_01

本数が少なくなった分、10両で走る各駅停車が増加することとなりましたが、全体の割合としてはどのようになっているのでしょうか。
前回の平日に続き、土休日の場合はどうなっているのかについて、両数の割合を確認してみたいと思います。

土休日の上り列車における両数の割合

平日とは異なり、通勤急行の運行がない土休日は、少数ながら上りに快速急行が設定されています。
一方で、多摩線内を走る優等列車の運行本数は少なく、朝と夕方以外はほぼ各駅停車という状態になりました。

ラッシュが平日に比べて穏やかになる土休日は、どのような両数の割合で運行されているのでしょうか。
多摩線内を各駅停車として走る日中の急行は、土休日のダイヤから始まった経緯があり、現在は運行時間帯も拡大されています。
平日とは違う傾向もあると思われるため、早速確認してみることとしましょう。

土休日の上り列車における各駅停車の両数は以下のとおりで、括弧内は全体に対する割合です。

6両:47本(43.5%)
8両:3本(2.8%)
10両:25本(23.1%)
10両(種別変更):33本(30.6%)

結果はこのようになり、1日に運転される各駅停車の本数がほぼ変わらないにもかかわらず、平日とは大きく異なる割合になりました。
10両の割合が平日よりも1割程度多く、6両が4割程度という結果になっています。

割合が大きく異なる理由は、平日よりも多く運転される種別変更を行う列車の存在で、10両が多数派という結果を生んでいました。
日中の線内を往復する列車は6両ですが、夕方以降はこれも10両の割合が高くなり、平日とは逆の現象となっています。

土休日の下り列車における両数の割合

平日は上下の列車で割合に大きな差がありませんでしたが、土休日の場合はどうなるのでしょうか。
レジャーの帰宅者が夕方以降に多いといった特徴はありますが、それでも平日よりは穏やかなラッシュとなるため、その点の差も気になるところです。

以下は土休日の下り列車における各駅停車の両数で、括弧内は全体に対する割合です。

6両:47本(43.5%)
8両:2本(1.9%)
10両:24本(22.2%)
10両(種別変更):35本(32.4%)

平日と同じく、上り列車と比べて大きな割合の差はありませんでした。
種別変更をする列車が多い傾向も同様であり、10両の各駅停車は5割を超えています。
これに優等列車の10両も加わるため、土休日については10両の列車がかなり多いということになるようですね。

おわりに

日中の優等列車がなくなり、一昔前と同じ各駅停車だけの運行となった多摩線。
一方で、10両で運行される列車は多くなっており、輸送力自体はある程度確保されているといえそうです。