小田急から西武に8000形が譲渡され、現在は武蔵丘車両検修場で改造が進められています。
3ヶ月ほど状況が不明でしたが、2024年9月26日に西武から形式やデザインが発表され、少しずつ全貌が明らかになってきました。

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現在は元8261Fの改造が進められていますが、譲渡される編成数等も明らかになり、色々なことを推測しやすくなっています。

車両のデザインや形式が決定

サステナ車両として小田急から西武に譲渡され、改造が進められていた元8000形ですが、車両のデザインや形式が決定したと発表されました。
気になる形式名は8000系で、小田急時代と同じながらも「形」から「系」に変更されます。

西武には、新交通システムの山口線に8500系が走っていますが、8000系は使われていなかったため、上手くおさまったようです。
小田急時代とは異なり、デハはモハに変わるのでしょうから、クハ、モハ、サハが誕生することになるとみられます。



デザインについては、私を含め多くの方が予想をしたりして楽しんでいましたが、結果は比較的順当な流れとなっており、イメージは30000系に近いものとなりました。
ブルーやグリーンを市松模様にしたデザインで、若手の社員が発案したそうです。
発表段階でのあるあるとして、賛否両論があるといった印象ではありますが、完成したらどのような姿になるのか、今から楽しみに待ちたいと思います。

今回の発表に合わせて、西武からは改造中の姿等を映した動画が公開されています。
動画を見ると、小田急時代のTc1が西武ではTc2となり、クハ8261はクハ8103へと変わるようです。

譲渡の本数と気になる対象編成

今回の発表では、形式が8000系に決まったということだけではなく、クハ8103という車両の具体的な番号も分かりました。
クハ8261がクハ8103に変わるのかは、現段階で断定することができませんが、わざわざ具体的な番号を入れているあたり、可能性としては高いとみられます。

西武の番号の付け方からすれば、元8261Fは8000系の8103Fになると思われるため、素直に解釈すれば第3編成ということになるのでしょう。
しかし、30000系等のように百の位で番号を分けていくと、8503が誕生してしまうため、2000系等に見られる番号の付け方で第2編成とするかもしれませんが、後述の理由により可能性は低いと思われます。

サステナ車両として小田急から譲渡される両数は、約40両と発表されています。
編成が6両ということは、6編成か7編成ということになりますが、先日発表された鉄道ファンの763号において、7編成の譲渡が予定されていることが明らかになりました。

そこで気になるのが、小田急から西武に譲渡される編成がどれになるのかという点です。
小田急での登場順に西武の番号を割り当てると仮定した場合、8103Fを第2編成にしてしまうと、後ろには4編成しか残っていないため、第7編成が足りなくなってしまうのです。

分かりやすくするために、現在も小田急に残っている編成をおさらいしてみましょう。

・8252F
・8253F
・8257F
・8258F
・8260F
・8262F
・8263F
・8265F
・8266F

8000形には8267Fが存在しないため、西武の8103Fは第3編成である可能性が高くなります。
そして、8261Fが第3編成だとした場合、譲渡対象はリニューアルからの年数が少しでも浅い編成になると考えられ、以下のようになる可能性が高いといえるでしょう。

8101F:元8252F
8102F:元8260F
8103F:元8261F
8104F:元8262F
8105F:元8263F
8106F:元8265F
8107F:元8266F

8253F、8257F、8258Fについては、LED表示器がフルカラーではないといった違いもあるため、リニューアルが後期の編成でまとめられる可能性が高くなりました。
モーターが異なる編成もありますが、廃車になった編成や3000形のリニューアルで外しているため、それらを活用して統一されるものと思われます。

おわりに

8000系に形式を変え、西武の国分寺線等で活躍することとなる元小田急の8000形。
2025年3月頃の運行開始が予定されているとのことなので、ダイヤ改正に合わせての投入になるのかもしれませんね。