代々木上原駅から続いてきた高架や地下の区間が終わり、地上を電車が走り始める小田急の向ヶ丘遊園駅。
代々木八幡駅付近以来となる踏切を通り、電車はカーブが多い丘陵地帯へと進んでいきます。

そんな向ヶ丘遊園駅ですが、新宿方では線路上の歩道橋を整備する工事が始まりました。
将来的には登戸1号踏切の廃止が予定されており、いよいよカウントダウンが始まりつつあります。

向ヶ丘遊園駅で始まった歩道橋の整備

駅周辺で行われている区画整理事業により、登戸と向ヶ丘遊園では風景が激しく変化しています。
区画整理自体は進んでいるものの、小田急の線路は3線のまま変化がなく、複々線化のための用地だけが確保された状態となりました。

元々の計画では、複々線化時に向ヶ丘遊園駅も高架化が行われる予定でしたが、現時点での進展は困難と判断されているようです。
しかし、登戸1号踏切については予定どおり廃止されることから、歩行者の導線を確保するための歩道橋が設置されます。

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歩道橋は2025年度に整備され、踏切が廃止される予定となっていますが、2024年6月20日から工事が始まっていました。
事業期間が2025年度末になっていることから、整備完了の時期は予定どおりということなのでしょう。

完成イメージも公開されており、エレベーターを備えたかなり立派なものが造られるようです。
歩道橋の位置は踏切よりもホーム寄りとなるようで、仮に登戸から向ヶ丘遊園までを複々線化する場合にも、支障することはなさそうに見えます。

現在の登戸1号踏切の様子

今後変化が進んでいく歩道橋の建設地ですが、廃止される登戸1号踏切の現状についても確認してみたいと思います。
2023年6月5日から自動車等の通行はできなくなっていましたが、さらに変化があったようです。

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まずは下り線側ですが、踏切の半分程度が工事の用地として塞がれていました。
遮断機等はそのままとなっており、踏切の幅自体は実質的に狭くなっていますが、歩行者専用なので支障はないでしょう。
道路とはガードレールによって仕切られており、自動車等が誤って進入できないようになっています。

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大きく変化したのは上り線側で、近くにあった建物が解体されたことも関係し、踏切に繋がる通路が構成されたような状態になっています。
車両進入禁止の標識は現在も残っていますが、自動車等の通行自体ができなくなっているので、あまり意味を成してないかもしれません。

おわりに

エレベーターを備えた立派な歩道橋が整備され、2025年度に廃止される予定の登戸1号踏切。
廃止後は代々木上原から向ヶ丘遊園まで踏切がない状態となりますが、千代田線と直通運転を行う列車のワンマン化を見据えているのか等、将来的な展開も気になるところです。