通勤時の着席需要に応えるため、新宿駅を17時以降に発車するロマンスカーは、全てホームウェイ号として運行されています。
現在は小田原線と江ノ島線を走る列車が設定されているほか、東京メトロの千代田線内から発車するメトロホームウェイ号も加わり、バリエーション豊かな状態となりました。
そんなホームウェイ号ですが、かつては多摩線に向かう列車も設定されており、夜間ながらロマンスカーの定期運行が存在した時期があります。
静かに役目を終えてしまいましたが、なぜ消滅してしまったのかを考えてみたいと思います。
臨時列車等での入線はありましたが、小田急を代表する車両であるロマンスカーが走ることは珍しく、小田原線や江ノ島線とは事情が異なる路線だったといえます。
そんな多摩線に特急の定期運行が設定されたのは、2000年12月2日のダイヤ改正のことで、暗い時間帯ながら日常的にロマンスカーが見られるようになりました。
このダイヤ改正では多摩線に急行も設定され、支線の改善が進められていくこととなります。
試行錯誤をしつつ運行された多摩線のホームウェイ号ですが、お世辞にも乗車率が高いとはいえず、2012年に土休日の運行が廃止され、2016年には平日の設定もなくなってしまいました。
多摩線を走るロマンスカーの定期運行は約15年で終了し、現在まで復活はしていません。
小田原線や江ノ島線のホームウェイ号に比べて、利用者が少なかったことが理由だとは思いますが、多摩線特有の事情も関係していたといえそうです。
まず、新宿から唐木田に向かうホームウェイ号は、新百合ヶ丘までの利用が圧倒的に多い状況でした。
新百合ヶ丘で多くの乗客が下車してしまい、多摩線内は空気輸送という状態で、それは廃止までほぼ変化しなかったように思います。
見方を変えれば、柿生から玉川学園前までの利用者にとっては使いやすい列車で、新百合ヶ丘で2番ホームに到着すると、反対のホームに停車中の各駅停車に乗り換えやすい状態でした。
一方で、多摩線の通過駅を利用する方においては、階段を使っての乗り換えが必要で、あまり便利とはいえない状態だったといえます。
路線が短いことを踏まえれば、多摩線内の全駅に停めてしまうぐらいの決断が必要だったのでしょうが、なかなかそこまでは踏み切れなかったのでしょう。
多摩線を走る他の列車が空いていたことも、空席率を高める原因だったように思います。
小田原線から直通する多摩急行は、他の優等列車に比べて空いており、途中で着席するチャンスも多くありました。
無料で座る機会が比較的あるとなれば、あえてホームウェイ号を使う理由もなかったのかもしれません。
多摩線の利用者に最も歓迎されることは、新百合ヶ丘での接続のよさともいえます。
新百合ヶ丘が多摩線の始発駅であり、着席できる機会が多いことを踏まえると、接続をよくして乗り換えをしやすくする、結局のところそれが一番求められているのかもしれません。
結果的に多摩線の列車とは接続がよくなっており、現状における最適解というところなのでしょうね。
現在は小田原線と江ノ島線を走る列車が設定されているほか、東京メトロの千代田線内から発車するメトロホームウェイ号も加わり、バリエーション豊かな状態となりました。
そんなホームウェイ号ですが、かつては多摩線に向かう列車も設定されており、夜間ながらロマンスカーの定期運行が存在した時期があります。
静かに役目を終えてしまいましたが、なぜ消滅してしまったのかを考えてみたいと思います。
約15年に渡って運行された多摩線のホームウェイ号
沿線人口の少なさや、路線の距離が短かったためか、多摩線には開業以来長らくロマンスカーの定期運行がありませんでした。臨時列車等での入線はありましたが、小田急を代表する車両であるロマンスカーが走ることは珍しく、小田原線や江ノ島線とは事情が異なる路線だったといえます。
そんな多摩線に特急の定期運行が設定されたのは、2000年12月2日のダイヤ改正のことで、暗い時間帯ながら日常的にロマンスカーが見られるようになりました。
このダイヤ改正では多摩線に急行も設定され、支線の改善が進められていくこととなります。
試行錯誤をしつつ運行された多摩線のホームウェイ号ですが、お世辞にも乗車率が高いとはいえず、2012年に土休日の運行が廃止され、2016年には平日の設定もなくなってしまいました。
多摩線を走るロマンスカーの定期運行は約15年で終了し、現在まで復活はしていません。
なぜ多摩線のホームウェイ号は消滅したのか
約15年で廃止された多摩線のホームウェイ号ですが、なぜやめてしまったのでしょうか。小田原線や江ノ島線のホームウェイ号に比べて、利用者が少なかったことが理由だとは思いますが、多摩線特有の事情も関係していたといえそうです。
まず、新宿から唐木田に向かうホームウェイ号は、新百合ヶ丘までの利用が圧倒的に多い状況でした。
新百合ヶ丘で多くの乗客が下車してしまい、多摩線内は空気輸送という状態で、それは廃止までほぼ変化しなかったように思います。
見方を変えれば、柿生から玉川学園前までの利用者にとっては使いやすい列車で、新百合ヶ丘で2番ホームに到着すると、反対のホームに停車中の各駅停車に乗り換えやすい状態でした。
一方で、多摩線の通過駅を利用する方においては、階段を使っての乗り換えが必要で、あまり便利とはいえない状態だったといえます。
路線が短いことを踏まえれば、多摩線内の全駅に停めてしまうぐらいの決断が必要だったのでしょうが、なかなかそこまでは踏み切れなかったのでしょう。
多摩線を走る他の列車が空いていたことも、空席率を高める原因だったように思います。
小田原線から直通する多摩急行は、他の優等列車に比べて空いており、途中で着席するチャンスも多くありました。
無料で座る機会が比較的あるとなれば、あえてホームウェイ号を使う理由もなかったのかもしれません。
多摩線の利用者に最も歓迎されることは、新百合ヶ丘での接続のよさともいえます。
新百合ヶ丘が多摩線の始発駅であり、着席できる機会が多いことを踏まえると、接続をよくして乗り換えをしやすくする、結局のところそれが一番求められているのかもしれません。
おわりに
多摩線を走るホームウェイ号はなくなりましたが、新百合ヶ丘に停車する列車は3番ホームに発着するようになりました。結果的に多摩線の列車とは接続がよくなっており、現状における最適解というところなのでしょうね。
コメント
コメント一覧 (11)
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新百合ヶ丘でほとんどの乗客がおりてその後は空気輸送に近い状態が続いたのは確かです。
多摩ニュータウンは帰りのホームウェイだけでは京王と競争できなかったということだと思います。
今多摩ニュータウンは再開発に成功した団地もあれば、ゴーストタウン化や高齢者比率が高い団地もあります。
人口、特に現役世代の減少で再度多摩線直通ロマンスカー復活を考える環境になりにくいのが現実だと思います。
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使用車両は当然EXEかMSEの4両編成の方になりますね。
ワタシダ
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個人的には、トイレも無いのに追加料金が要る京王5000系のライナーなんか乗る気もしない。車両では圧倒的に小田急が上回っているんだけど、車両の優劣にこだわって乗るような距離でもないんだよな。
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その後MSEの営業入りで千代田線からの直通列車として「メトロホームウェイ」も加わるなど使用車両のバラエティーも豊富になりましたが、そんな時代も長続きせずHiSEやRSEの引退、更には利用状況低迷で廃止に追い込まれるなど末期は残念な話題に振り回されました。このような形で最期を迎えたのは残念でなりませんが、相模原線系統の京王ライナー対抗策として復活を密かに望む声もちらほらあったりします(利用状況はさておき運用パターンやダイヤの複雑化を無視すれば復活は不可能とは言えませんが)。
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