全体の半分がリニューアルされ、4両と10両の編成が7本ずつ残っている小田急の1000形。
小田急線内を走り回る10両に対して、4両は脇役といった立場になっており、4本が箱根登山線内用として使われています。

そんな1000形の4両ですが、箱根登山線内で運用されている1066Fについて、ワンマン運転に対応するための改造がスタートしたようです。

1066Fがワンマン運転に向けて改造か

小田原から箱根湯本までを行ったり来たりし、普段は寝床である海老名検車区より新宿寄りには顔を出さない1066Fですが、現在は大野総合車両所にその姿があります。
検査入場とは異なり、何らかの改造が始まったとみられる動きを見せており、電気連結器や一部の部品を取り外す作業が行われているようです。

直接的に断定できる要素はまだありませんが、1000形の4両が走行する箱根登山線内において、2025年度からワンマン運転の試験運用を開始する予定があり、タイミングとしてはそれに向けての対応と考えてよいでしょう。
1066Fは既に箱根登山線内用の専用編成となっており、改造の対象となること自体にも違和感はありません。

20180407_02

2014年度からリニューアルが開始された1000形ですが、1066Fはその中でも最初に施工された編成であり、元々は小田急線内で使われていました。
未更新車の引退後は、箱根登山線内の専用編成となっており、短い区間を往復することが主な役割となりました。

気になる1066Fの今後

早速外見上にも変化が生じた1066Fですが、電気連結器が撤去されてしまったことから、箱根登山線内用として使われ続ける可能性が高まりました。
電気連結器が再び取り付けられる可能性もありますが、現在の使われ方においては不要なため、これを機にというタイミングではあります。

ワンマン運転を行うにあたっては、後方を確認するためのカメラを設置したり、対応する機器を搭載するものと思われますが、どういった改造内容となりますでしょうか。
電気連結器の撤去が恒久的な場合、開口部が大きいスカートをどうするのかも気になるところで、10両固定編成のような姿となる可能性もありそうです。

ワンマン運転に対応させ、電気連結器を撤去したままとなった場合には、レーティッシュカラー等への変更が行われるのかも注目されます。
近年の動きからすれば、そのままの姿とされる可能性のほうが若干高そうですが、もころん号でフルラッピングを行った実績もあるため、以前よりは期待できそうです。

2025年度からの試験運用開始に向けて、改造が他の編成にも波及するのかについても気になります。
試験運用とはいっても、車両の改造は本格的に行いそうな雰囲気であり、1066Fだけでは終わらないかもしれませんね。

おわりに

箱根登山線内でのワンマン運転に向けて、車両側でも具体的な動きが出てきました。
小田急の車両が本格的なワンマン運転を行うのは、常磐緩行線内を走る4000形が先行しそうですが、人手不足等への対策がいよいよ始まろうとしています。