月に1回ほどのペースで小田急線内を走行し、軌道や架線の検測を行っている小田急のクヤ31形。
2003年に登場して以降、20年以上に渡って保守作業の省力化に貢献し、相方が1000形から8000形に代わりつつ、今日まで活躍を続けています。

20241024_01

運用開始からそれなりの年数が経過したクヤ31形ですが、2024年度には線路設備モニタリング装置を搭載した車両の登場が予定され、5000形の5063Fがその役目を務めることが確定しました。

線路設備モニタリング装置を搭載した5063F

2024年度の増備において、線路設備モニタリング装置の搭載が予告されていた5000形ですが、第13編成となる5063Fが対象編成となりました。
他の編成とは各種仕様が異なることになりますが、番号は既存の編成からの続きとなり、別番台とはなっていません。

車両メーカーを出場して以降、目撃情報が多数ありますが、仕事が休めない私は皆さまの報告を見て楽しんでおりました。
定番のルートで小田急線内に到着しており、今後は営業運転の開始に向けた調整が進められると思われますが、仕様が大きく異なることを踏まえると、通常より試運転の期間が長い可能性もありそうです。

私自身がきちんと5063Fを見ていないので、自分の目で確かめてから詳細はまとめたいと思います。

気になるクヤ31形の今後

線路設備モニタリング装置を搭載した5063Fが登場したことで、最も気になるのはクヤ31形の今後です。
相方が8000形になった時点で、先が長くないであろうことは分かっていましたが、いよいよ役割を交代する日が近付いてきたといえそうです。



鉄道プレスネットさんの記事によれば、クヤ31形と同等以上の機能があり、移行期間を設けるとされています。
言い方を変えれば、5063Fでクヤ31形の代わりは務まるため、後々引退することは既定路線といえるでしょう。

クヤ31形と同等以上という表現を裏付けるように、5063Fは軌道や架線を測定できる仕様になっているようで、その他の機能もありそうです。
一方で、5063Fでの検測には想定外のトラブルがありえるため、移行期間としてクヤ31形の運用も継続することで、当面はリスクを回避するものと思われます。

移行期間がどれぐらいになるのかは不明ですが、既に想定のスケジュール自体はあると考えられます。
1ヶ月や2ヶ月ということはないのでしょうが、1年や2年もかかるとは思えず、大きなトラブルがなければ、そう遠くない未来にクヤ31形は役目を終えることになりそうです。

おわりに

営業用車両に測定用の機器を搭載し、検測用の車両が引退する世の中の流れとなってきました。
小田急も例外ではなく、見られるとラッキーな存在だったクヤ31形の役目は、まもなく5063Fに引き継がれようとしています。