区画整理事業が進展し、一昔前とは周辺の風景が一変した小田急の向ヶ丘遊園駅。
今後は登戸1号踏切の廃止が行われ、小田原線は代々木上原から向ヶ丘遊園まで踏切がない状態となります。

そんな向ヶ丘遊園駅ですが、区画整理によって複々線化用地が確保された状態となりつつあります。
具体的な動きは今のところありませんが、現在の様子を見てきました。

複々線化用地が確保された線路脇

平成という時代に複々線化事業が進められた小田急ですが、登戸から向ヶ丘遊園にかけては暫定的に3線となっており、上り線だけが緩行線と急行線に分かれています。
複々線にできなかった背景には、周辺の区画整理事業が関係しており、用地が確保されていない状態であったことから、やむを得ず3線化が行われました。

そんな登戸駅や向ヶ丘遊園駅の周辺も、事業さえ始まればどんどん変わっていくといったところであり、気付けば昔の面影はほぼなくなりつつあります。
区画整理で複々線化用の用地も誕生しており、その様子を改めて見てきました。

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まず、上り線側から複々線化を想定した部分と思われる用地を見てみます。
元々あった線路の柵よりも外側となる位置に、仮設の柵が設置されている状態です。

空き地に隣接する上り線は、現時点でも緩行線と急行線に分かれていますが、そもそも複々線にするとなった場合の線路の位置にはなっていません。
どういうことかというと、暫定の3線は下り線側に1線ずつずれた状態となっており、複々線化する場合には写真の手前側に1線ずつ動かすものとみられます。

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登戸1号踏切への通路を利用して、登戸方面を見た様子はこのようになっています。
1線を増設することは容易な状態になっていますが、まずは用地が確保されたというところであり、何かが始まる様子は全くありません。

更地となった登戸1号踏切の周辺

新宿方面を見てきましたが、今度は小田原方面に目を向けてみます。
廃止に向けての動きが活発化しつつある登戸1号踏切は、新設の道路から細い通路を入るような状態となっていますが、やがて歩道橋へと役目を譲ることになる予定です。

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写真右側の部分には、少し前まで雑居ビルが残っている状態でした。
解体後はこのような状態となっており、今後は道路として整備されることになります。

踏切までの細い通路ができてしまうことも、線路が下り線側にずれていることを物語っています。
向ヶ丘遊園駅のホームもその状態を示しており、複々線化時に下り線の位置を変更したことで、ホームの端がかなり狭い状態となってしまいました。
上下線間が開いているのがその名残で、結果的にやや不自然な線形となっています。

おわりに

1駅間の複々線化が何かの役に立つのかといえば、投資額を回収できるほどの効果は生まないかもしれません。
しかし、登戸駅や向ヶ丘遊園駅のホームには暫定整備によって狭い部分があるため、それを解消するという面においては、数字には見えない効果がありそうですね。