小田急の総合車両所が建設される予定となり、今後田園風景に変化が生じる見込みの伊勢原市内。
線路脇に田畑が残る貴重なエリアでしたが、工事が始まればそういった風景は過去のものとなりそうです。

そんな伊勢原市内には、隣接して設けられた兄弟のような踏切があります。
距離は近いのに、あまりにも遠すぎる二つの踏切について、今回は紹介したいと思います。

橋梁を挟んで設けられた二つの踏切

総合車両所の引込線が設置される予定の場所には、小規模な踏切が二つ設けられています。
踏切は鈴川を渡る橋梁を挟んだ位置関係となっており、それぞれが土手と繋がっている状態です。

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鶴巻温泉側から踏切を確認すると、このような位置関係となっています。
奧が伊勢原7号踏切、手前が伊勢原8号踏切で、距離は電車の1両分である20mほどしか離れていません。
橋梁を挟んでいるとはいえ、ここまで短い距離で踏切があるのは珍しく、通る度に気になっていました。

距離は近いのに歩くと遠い踏切

興味深い二つの踏切ですが、実際に訪ねてみようとすると大変で、伊勢原駅、鶴巻温泉駅のどちらからもそれなりに距離があります。
駅から歩いて到着すると、踏切同士は近いのに、鈴川の関係で遠いことに気付かされるため、かなりのダメージを受けることになるでしょう。

踏切付近を歩いてみると分かりますが、周辺には鈴川を渡ることができる橋が見当たりません。
橋梁の反対側にある踏切に行くには、土手を歩いて離れた場所にある橋を目指す必要があり、20m先に見える踏切はあまりにも遠い存在なのです。

距離だけではなく、歩く道がなかなか険しいという問題もあります。
土手は自然豊かな状態となっている場所が多く、歩くこと自体が大変なため、両方の踏切を訪ねる場合にはそれなりの覚悟が必要といえそうです。

おわりに

全踏切ガイドのためとはいえ、訪ねるのはなかなか大変な踏切でした。
総合車両所の建設に合わせ、近くには新たな橋が架かりそうなため、踏切同士は今よりも近い存在に変わるかもしれませんね。