解体工事が本格化し、変化が激しい日々が続いている小田急の新宿駅。
最近は日中にも工事の音が響いており、見えない場所で作業が進められつつあるようです。

そんな中、地上の6番ホーム側において、かつて使われていた古いタイルの壁が露出しました。
懐かしさを感じる方もいると思われるこの壁は、いつまで使われていたのでしょうか。

解体工事で古いタイルの壁が露出

快速急行や急行が発着する新宿駅の5番ホームは、降車専用の6番ホームが反対側にあります。
最も京王側にあるのが6番ホームということになりますが、その場所で最近になって変化がありました。

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工事が始まる前はクリーム色の壁でしたが、それが撤去されて昔の壁が露出しており、一気に古めかしい姿となりました。
古い壁にはタイルが貼られており、青というべきか、緑というべきか、そんな色をしているのが特徴です。



時の流れの中で、壁に重ねるようにしてリニューアルが行われたため、古い壁は裏側で静かに眠っていたことになります。
一部は階段等に残っている状態でしたが、全面がタイルという状態が見られたのは、解体期間中ならではといえるでしょう。

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先端部を見るとこのような状況で、綺麗な床とのミスマッチが面白く感じます。
古い壁にも既に壊されている部分があることから、そう遠くない日に解体されてしまうかもしれません。

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壊されている部分に近付いてみると、このような断面になっていました。
壁に直接タイルが貼られているわけではなく、これもまた内壁のような状態になっていたようです。

古いタイルの壁はいつまで使われていたのか

久し振りに表に出てきたタイルの壁ですが、そもそもいつ造られたものなのでしょうか。
新宿駅は1964年に第1次改良工事が完成しており、この頃にはタイルの壁が存在していたようです。



第2次改良工事の段階においてもタイルの壁は維持され、1990年代になっても見ることができました。
降車ホーム側の壁は寒色系という状態は、長年に渡って続いていたことになります。

調べる限り、1997年の時点ではタイルの壁が残っており、1999年の段階では見ることができなくなっています。
つまり、この間のどこかで内壁が追加されているようで、明るい雰囲気へと変わっていました。

おわりに

解体工事の過程で、再び表に出てきた古いタイルの壁。
懐かしいものが出てきたというところですが、見ることができるのはそう長くないかもしれませんね。