新宿駅構内のポイントを通過して踏切を超えると、各駅停車しか停まらない南新宿駅があります。
小田急の中では利用者が少ない駅で、乗降人員では最下位となる年もありますが、2023年度は69位に浮上しました。
そんな南新宿駅ですが、過去に新宿寄りから現在地に移転した経緯があり、元々は新宿駅のポイントがある辺りにホームがありました。
新宿駅の改良工事に合わせたものでしたが、様々な偶然が重なったことが移転を可能にしており、運がよかったといえそうです。
新宿1号踏切と新宿2号踏切に挟まれた場所にホームがあり、代々木八幡駅のように大きくカーブしていることが特徴でした。
南新宿駅の移転は、新宿駅の2回目の改良工事に関連しており、地下ホームを10両分に延長するにあたって、ポイント部分が南新宿駅にかかってしまうことから、駅自体を動かすことになりました。
また、踏切に挟まれていたことから、南新宿駅は他の駅よりもホームが短く、20m車の6両は一部の車両をドアカットすることで対応しており、これを解消するという目的も含まれています。
新宿付近という密集地でホームを移転することは、そう簡単ではなかったものと思われますが、南新宿駅には幸運な要素がありました。
それはカーブを抜けた小田原寄りが盛土となっていたことで、線路脇に用地の余裕があったのです。

線路が直線だったこともプラスに作用し、移転前よりも駅としての使い勝手はよくなったといえるでしょう。
盛土になっていることもあり、踏切が少ないということもメリットで、後年にホームを8両や10両分に延長するにあたっても、比較的スムーズに進めることができました。
これらの要素がなくても、駅の移転自体は可能ではありますが、間接的に寄与したといえるものです。
まず、南新宿駅と参宮橋駅の間には、1946年まで山谷という駅がありました。
1945年に休止となり、翌年に廃止となったものですが、駅間距離が短かったことで、利用者が少なかったことが理由といわれています。
山谷駅は南新宿3号踏切付近にありましたが、仮に残っていた場合には南新宿駅とより一層近接するため、統廃合等の議論になったものと思われます。
駅自体が廃止されていたため、結果的に南新宿から参宮橋は駅間距離がやや開いており、移転によりアンバランスとなった位置関係も修正されました。
南新宿の駅舎があった位置も、移転においてはポジティブな要素だったといえます。
旧駅舎は上り線の小田原寄りに設けられており、現在の新宿2号踏切に繋がる道路に出入口がありました。
つまり、最も移転先に近い位置に駅舎があったことになり、ホームを移転しても駅舎が動く距離は相対的に見て短かったといえます。
ホームはやや狭くなりましたが、利用者は比較的少ない駅であり、直線区間で見通しもよくなったので、結果的にプラス要素のほうが多かったといえそうですね。
小田急の中では利用者が少ない駅で、乗降人員では最下位となる年もありますが、2023年度は69位に浮上しました。
そんな南新宿駅ですが、過去に新宿寄りから現在地に移転した経緯があり、元々は新宿駅のポイントがある辺りにホームがありました。
新宿駅の改良工事に合わせたものでしたが、様々な偶然が重なったことが移転を可能にしており、運がよかったといえそうです。
盛土上に存在した直線区間
現在は直線区間に設けられている南新宿駅ですが、以前はもう少し新宿寄りにありました。新宿1号踏切と新宿2号踏切に挟まれた場所にホームがあり、代々木八幡駅のように大きくカーブしていることが特徴でした。
南新宿駅の移転は、新宿駅の2回目の改良工事に関連しており、地下ホームを10両分に延長するにあたって、ポイント部分が南新宿駅にかかってしまうことから、駅自体を動かすことになりました。
また、踏切に挟まれていたことから、南新宿駅は他の駅よりもホームが短く、20m車の6両は一部の車両をドアカットすることで対応しており、これを解消するという目的も含まれています。
新宿付近という密集地でホームを移転することは、そう簡単ではなかったものと思われますが、南新宿駅には幸運な要素がありました。
それはカーブを抜けた小田原寄りが盛土となっていたことで、線路脇に用地の余裕があったのです。

線路が直線だったこともプラスに作用し、移転前よりも駅としての使い勝手はよくなったといえるでしょう。
盛土になっていることもあり、踏切が少ないということもメリットで、後年にホームを8両や10両分に延長するにあたっても、比較的スムーズに進めることができました。
移転がしやすかったその他の事情
盛土で用地があったということ以外にも、移転をしやすくするいくつかの要素が南新宿駅にはありました。これらの要素がなくても、駅の移転自体は可能ではありますが、間接的に寄与したといえるものです。
まず、南新宿駅と参宮橋駅の間には、1946年まで山谷という駅がありました。
1945年に休止となり、翌年に廃止となったものですが、駅間距離が短かったことで、利用者が少なかったことが理由といわれています。
山谷駅は南新宿3号踏切付近にありましたが、仮に残っていた場合には南新宿駅とより一層近接するため、統廃合等の議論になったものと思われます。
駅自体が廃止されていたため、結果的に南新宿から参宮橋は駅間距離がやや開いており、移転によりアンバランスとなった位置関係も修正されました。
南新宿の駅舎があった位置も、移転においてはポジティブな要素だったといえます。
旧駅舎は上り線の小田原寄りに設けられており、現在の新宿2号踏切に繋がる道路に出入口がありました。
つまり、最も移転先に近い位置に駅舎があったことになり、ホームを移転しても駅舎が動く距離は相対的に見て短かったといえます。
おわりに
このように、数々の好条件が重なったことで、新宿駅の改良と南新宿駅のドアカット解消が実現されました。ホームはやや狭くなりましたが、利用者は比較的少ない駅であり、直線区間で見通しもよくなったので、結果的にプラス要素のほうが多かったといえそうですね。
コメント
コメント一覧 (4)
ワタシダ
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私にとって身近な2駅が移動しているので、駅の移動は珍しい事と思っていませんでしたが、改めて考えてみたら、小田急では他に高座渋谷と海老名ぐらいですか。稀な例なんだと初めて気付きました。
ワタシダ
が
しました
南新宿は代々木の一角にあり代々木駅からも歩いてそんなに時間かかりませんが、北参道駅も充分徒歩圏内です(踏切がネックですが…)。代々木駅、東出口は地名が千駄ヶ谷なんですね。
代々木駅北端と新宿駅南端が100mちょいしかないのもたまに話題になりますが、都心は莫大な数の客を捌く(客が集中するのを抑制)するために駅間距離をかなり短くして駅を増やすことが多いですね。同時に駅近オフィスが多数できますし。
ワタシダ
が
しました