鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、ホームドアの整備を加速させている小田急。
各年度に設置する駅の数は以前より増えており、稼働している駅が多くなったことで、日常の風景として小田急でも定着しつつあります。

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そんなホームドアですが、2025年度以降の動向はどうなるでしょうか。
東京都区内の駅で加速する準備工事から、今後の動きを考えてみたいと思います。

東京都区内の駅で進む準備工事

2024年度は主要駅での工事が進み、新宿から離れた神奈川県内の駅でホームドアを見る機会が増えました。
中央林間駅と大和駅でも設置が行われたことで、江ノ島線内の駅でも見ることができるようになっています。

小田急は2032年度までに37駅にホームドアを設置する計画ですが、今後数年は東京都区内の駅に設置を優先する可能性が高いとみられます。
複々線区間内の駅では、ホームドアを設置するための準備工事が進んでおり、神奈川県内の駅よりも先行すると考えられるためです。

現時点において、準備工事が行われていることを確認したのは以下の駅となります。

・豪徳寺
・経堂
・千歳船橋
・祖師ヶ谷大蔵
・喜多見
・狛江

複々線区間内にある未設置の各駅において、準備が進められていることが分かります。
成城学園前、和泉多摩川については、まだ具体的な動きがみられないようですが、続いて準備が始まる可能性が高いように思います。

一部区間でのワンマン化も想定か

東京都区内の駅で準備が進む現状からは、一部区間におけるワンマン化が想定されているのではないか、そんなことを思わなくもありません。
全列車で行うとは考えにくいですが、東京メトロの千代田線と直通運転をする列車に限定する等、一部での実施はありえそうです。

これには向ヶ丘遊園駅の動きが絡んできそうですが、現状は3線となっている登戸駅から先において、合わせて線増を行えば、時期的には辻褄が合いそうな面もあります。
緩行線を走行する各駅停車や準急であれば、行先が複々線区間内という列車が大半であることから、運用としても組みやすそうです。

やや気になることは、今度のダイヤ改正で日中の列車が多摩線まで走るようになるため、そこをどうするかです。
ただ、多摩線内はホームドアがない状態でも、ワンマン運転を行うことができなくもなさそうで、日中の急行等でも可能性があるかもしれませんね。

おわりに

ホームの構造から、複々線区間内の駅は設置がしやすいという事情はあるものの、優先している雰囲気を感じる小田急のホームドア。
未来のワンマン化は避けて通れないことを踏まえると、何らかの関連があるような気もします。