小田急グループの1社として、小田原駅から強羅駅までを結ぶ箱根登山線。
現在は箱根湯本駅で系統が分離されており、本格的な登山電車は小田原駅に顔を出さなくなりました。

箱根登山電車には、現在も3両の旧型車が残っていますが、足回りはカルダン駆動化されています。
元々は吊り掛け駆動だった車両ですが、いつ高性能化されたのでしょうか。

今も残る3両の旧型車両

急勾配と急曲線の中を走行し、箱根の山を登る箱根登山電車といえば、古めかしい昔ながらの車両が浮かびます。
しかし、少しずつ車両の近代化が進められた結果、旧型車は残り3両まで減少しました。

今も現役で活躍する3両については、外見こそ昔のスタイルを維持していますが、足回りについては高性能化が図られており、全車両がカルダン駆動方式となっています。
当然昔は吊り掛け駆動方式だったわけですが、昔ながらの外見を維持しつつ、走行時には近代的な音を奏でるようになりました。

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現在も活躍する3両は、モハ1形の104号と106号、モハ2形の108号で、通常は箱根湯本駅を基準とした場合で強羅方に108号が配置されます。
箱根登山電車には、3両編成で運転するために両運転台の車両が存在しますが、基本的に前述の配置となるため、逆になっていた場合は珍しいパターンとなります。

3両はいつカルダン駆動化されたのか

車体や機器を更新しつつ、今日まで活躍を続ける3両ですが、カルダン駆動化はいつ行われたのでしょうか。
出自の違いにより、旧型車にはモハ1形、モハ2形、モハ3形の3形式がありますが、カルダン駆動化された車両もあれば、吊り掛け駆動のまま廃車となった車両もあります。

カルダン駆動化された時期には少しのずれがありますが、現役の3両はいつだったのでしょうか。
各車両がカルダン駆動化された時期は、以下のとおりとなっています。

104号:2007年
106号:2006年
108号:1987年

時期にはこのように差があり、モハ2形のカルダン駆動化が早かったため、108号が先行しています。
104号と106号は1年違いですが、2両になってからの改造だったため、固定編成で駆動方式が異なる珍しい状態となる時期もありました。

おわりに

新しい車両たちに混ざり、現在も現役で活躍する3両の旧型車。
カルダン駆動化されているとはいえ、車齢は相当なものとなっているため、残された時間はそこまで長くないのかもしれませんね。