多くの企業は今日で2024年度が終わり、明日からは2025年度がスタートします。
4月は初めて通勤や通学を始める方が多く、電車の混雑や遅延が激しくなる傾向があり、小田急もオフピーク利用のお願いを出しています。

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そのお願いの中でも触れられていますが、小田急は新宿寄りの車両が混むため、それを避けるのが少しでも楽に乗るコツです。
どの路線にも混みやすい車両はありますが、小田急においてはなぜ新宿寄りが混むのでしょうか。

新宿寄りの車両が混みやすい小田急

新しい生活が始まる方が多い4月は、電車が混雑しやすいといわれています。
ただ混むだけではなく、通常時よりも電車の遅延が発生しやすいことも特徴ですが、5月の連休が終わる頃には落ち着き始めるのが例年の傾向です。

このようなことが発生する背景には、乗り慣れていない人が一気に加わることや、本社に人が集まる日が多いといったこと等が関係していると思われますが、ただでさえ混むラッシュ時においては、さらにストレスが高まるといえるでしょう。
小田急においても例外ではなく、オフピーク利用についてのお願い等を出すことで対策をしていますが、焼け石に水というのが実際のところだと思います。

指定席制のロマンスカーを除けば、小田急における朝のラッシュ時は、上位の優等列車ほど遠方から混雑します。
特徴としては、新宿寄りの車両ほど混雑が激しくなることで、女性専用車や弱冷房車が小田原寄りに配置されているのは、これが関係しているのでしょう。

少しでも混雑を回避したい場合は、できるだけ下位の列車種別を使うことや、快速急行ではなく通勤急行に乗るといった対策がありますが、小田原寄りの車両に乗ることも有効です。
また、乗り降りの邪魔になる位置にいた場合は、粘らずに一度降りることを徹底することで、協力し合って遅延の発生を回避するのがマナーといえます。

なぜ新宿寄りの車両が混むのか

やや本題から外れましたが、小田急はなぜ新宿寄りの車両ほど混むのでしょうか。
主な理由としては、新宿駅の改札口が終端部側にあることが関係しているといわれますが、もう少し深掘りしてみたいと思います。

まず、新宿駅の改札口ですが、終端部にある西口と、やや小田原寄りにある南口に大別されます。
これだけを聞くと、バランスは悪くないようにも感じますが、新宿駅は小田原寄りほどホームが狭くなるため、南口へと繋がる階段も広くはないのです。
ホームと階段が狭いことで、電車の到着時には人の渋滞が発生しやすく、比較的人が流れやすい終端部側を選ぶ人が多いのでしょう。

全体で見れば、新宿寄りの車両ほど混むことは間違いないものの、南口の階段付近に停車する車両も混みがちです。
このような事情を加味した場合、3号車から5号車あたりも避けたほうが無難ということになりますが、そうすると乗る場所がほとんどなくなってしまうため、なかなか悩ましい状況といえます。

結局のところ、後ろの2両が女性専用車と弱冷房車になっているため、夏場を中心に選択肢が少ない方がいるという事情もあり、新宿寄りへの集中が起きやすくなっているのかもしれません。
解決には新宿駅の改良が必須といえそうですが、現在行われている工事が終わる頃、人の動きに変化はあるのでしょうか。

おわりに

年度の切り替わりを迎え、4月1日からは人の動きにも変化が生まれます。
ラッシュ時の混乱は毎年のことではありますが、不慣れな方々を批判するだけではなく、慣れている側が混雑する車両を避ける等して、新社会人や新入生をあたたかく迎えたいものです。