2022年度からリニューアルが始まり、済んだ編成を見かける機会が増えてきた小田急の3000形。
引き続き2025年度も6両編成のリニューアルが行われますが、対象となるのは2編成であることが発表されました。

20240831_04

例年よりもリニューアルが行われる編成数が少なくなっていますが、このことからはどのような展開が考えられるのでしょうか。

3000形のリニューアルにおける状況

2025年度の鉄道事業設備投資計画において、3000形のリニューアルは6両編成の2本であることが記されました。
小田急に詳しい方であれば、例年に比べて少なくなっていることが分かると思います。

3000形のリニューアルは2022年度から始まり、各年度に6両編成を3本ずつ施工してきました。
2024年度までは同様の流れが続いてきましたが、2025年度については例年と異なる展開であり、何らかの変化が生じる可能性を感じなくはありません。

現在までにリニューアルが済んだ編成については、以下のとおりとなっています。

・3263F
・3264F
・3265F
・3266F
・3267F
・3268F
・3269F
・3271F
・3272F

2024年度分までが終わった状態で、合計は9編成ということになります。
その他の編成については、3270Fが2025年度の分として入場中で、3273Fから3277Fまでの各編成が未更新車です。

未更新車の中で、前回の定期検査時期を考慮した場合、次回の入場車両となりそうなのは3274Fとなります。
3275Fも怪しい編成でしたが、先日定期検査を終えていることから、施工されるのはかなり先となりそうです。
全体的に定期検査を控える編成が多い状況ですが、今後どの編成に施工されるかによって、リニューアルが近い編成は予測しやすくなるでしょう。

リニューアルの本数から考えられること

まずは現状を整理してみましたが、リニューアルが2本となる決定打は見えてきません。
定期検査は関係ないように見えますが、どういった可能性が考えられるのでしょうか。

まず、単純に竣功が翌年度になるというのが、リニューアルではよくあるケースです。
今回の場合は、3本目が入場はするものの、何らかの事情により竣功が2026年4月になるもので、発表上は2本というカウントになります。

続いてありえると思われるのが、10両編成のリニューアルに着手するケースで、両数が多くなる分、結果的に年度を跨ぐ展開が予想されます。
3091F以降の5編成は、あまり手を入れられていない状態であり、こちらに移行する可能性自体は否定できません。

少々考えにくいですが、リニューアルを終了するといった展開もありえます。
1000形が途中で中止になったのが記憶に新しく、過去にも似たような事例があるためです。
一方で、2000形のリニューアルをするとは考えにくく、4000形に移行することも想定しにくいため、まずないとは思います。

中止にはならないが、簡易化されるという可能性も僅かにありそうです。
機器交換等は行わず、内装だけに手を入れるといった簡易的なメニューに変化すれば、リニューアルという表現を使わなくなると思われます。
他編成から外した機器があり、それらが予備品として活用できることを踏まえれば、合理的な判断と考えることもできますが、可能性はそこまで高くなさそうです。

おわりに

色々と羅列してみましたが、どのような展開となるのでしょうか。
3本目が入場し、年度を跨いで竣功する可能性が最も高いとは思いますが、近年は予想外の動きが多いこともあり、色々と考えてしまいますね。