鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、急ピッチでホームドアの整備を進めている小田急。
2025年度は5駅で使用を開始する予定で、東京都区部を中心に設置駅は拡大を続けています。

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発表された2025年度の鉄道事業設備投資計画において、2028年度までの整備計画も明らかになりましたが、その時点での設置駅はどうなるのでしょうか。

2025年度の設置計画と補助の拡大

既に稼働を開始していたり、設置が進んでいる駅がありますが、2025年度は5駅でホームドアの使用が開始されます。
いずれも急行が停車しない駅となっており、東京都内に限定されていることが特徴です。

発表されている2025年度の設置駅は、以下のとおりとなります。

・豪徳寺
・千歳船橋
・祖師ヶ谷大蔵
・喜多見
・狛江

駅の数は多めですが、番線数は10となることから、2024年度に比べて極端にペースアップしているわけではなさそうです。
一方で、複々線区間内に限った設置率は一気に上がり、ホームドアがない駅のほうが珍しくなってきます。

東京都内の設置が早い背景には、「ホームドア整備加速緊急対策事業」で補助金を出していることが関係しているようです。
ホームの構造等を考慮して、短期的には設置がしやすい駅を優先している印象もあり、複々線区間内に集中してしまうのかもしれませんね。

2028年度末時点での設置完了予定駅

鉄道事業設備投資計画の発表においては、2028年度までの具体的な整備予定も示されました。
計画が決まっているものだけを記載していると思われ、他にも増える可能性はありそうですが、現時点では以下の駅に設置が完了する予定です。

・新宿
・南新宿
・参宮橋
・代々木八幡
・代々木上原
・東北沢
・下北沢
・世田谷代田
・梅ヶ丘
・豪徳寺
・経堂
・千歳船橋
・祖師ヶ谷大蔵
・成城学園前
・喜多見
・狛江
・和泉多摩川
・登戸
・向ヶ丘遊園
・鶴川
・町田
・相模大野
・海老名
・本厚木
・中央林間
・大和
・藤沢

東京都内の駅を中心に、27駅が2028年度末までに整備を完了する予定となっています。
全線で見た場合の設置率は38.5%で、新宿寄りではホームドアがある状態が当たり前になってきそうです。

設置完了予定駅を見ていくと、新宿から向ヶ丘遊園までの各駅については、全ての駅で設置が完了することに気付きます。
中期経営計画において、2030年頃までに同区間でワンマン運転の試験運用を開始するとあるため、これに関連した動きなのかもしれませんね。

おわりに

2025年度以降は、新宿から向ヶ丘遊園までの各駅に対して、集中的にホームドアの整備が進められるようです。
ワンマン運転の試験運用とはどういったものになるのか、別の機会にそのあたりも考えてみたいと思います。