2026年3月から箱根登山線内で開始されるワンマン運転には、小田急の1000形が使用されます。
未更新車は引退し、リニューアルを済ませた4両編成が現在は使われていますが、これらの編成をワンマン運転に向けて改造中です。

ワンマン運転の開始まで1年を切りましたが、1000形の改造状況はどうなっているのでしょうか。

改造が進む箱根登山線内専属の4編成

箱根登山線の小田原駅から箱根湯本駅間では、折り返し運転用に1000形の4両編成が使われるようになりました。
合計7編成が在籍する4両編成は、4編成が専属となっており、1063Fから1066Fまでが該当します。

ワンマン運転の開始後についても、現在の4編成が継続して使用されるようで、順次改造が進められている状況です。
これらの編成が選ばれた理由は不明ですが、編成番号が連続していて分かりやすいためでしょうか。

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改造の過渡期となっているため、箱根登山線内ではこのような並びを見ることができます。
左側が改造済の1066F、右側が未改造の1063Fという組み合わせです。

ワンマン運転への改造については、これ以外にも1065Fが済んだ状態で、現在は1064Fが入場中となっています。
日中の箱根登山線内は2編成でまかなわれるため、日によってはワンマン運転対応編成のみで運用されます。

ワンマン運転開始後の気になる点

これまでに行われた改造のペースを踏まえれば、2026年3月の段階で全4編成は問題なく揃いますが、気になるのはその他の3編成の扱いです。
1057F、1067F、1069Fが該当し、現在は小田急線内で8両や10両を組んで使用されています。

基本的な使い方については、2026年3月以降も変わらないと思われますが、トラブルが発生した際には困った問題が生じるものとみられます。
例えば、箱根登山線内用の1編成が検査等で入場中の際、何らかの事情でもう1編成が離脱した場合には、小田急線内用の編成が代走するしかなくなりますが、ワンマン運転には対応していないのです。

ほとんど発生することはないと思われますが、仮に起こってしまった場合には、やむを得ずツーマンで運転するような対応となるのでしょうか。
レアケースのためだけに、ワンマン運転に対応させることはないでしょうから、人で対応するのが現実的かもしれませんね。

おわりに

通勤型車両として、最後まで残る4両編成となりそうな1000形は、ワンマン運転化により新たなステージへと進みます。
見方を変えれば、改造によって長く使われることが確定したともいえるため、専属編成による運用はこれからも続いていくのでしょう。