1927年に本線格の小田原線が開業して以降、数々の車両をデビューさせてきた小田急。
現在も5000形による8000形の置き換えが続いており、通勤型車両がステンレスの車体に統一される日は遠くなさそうです。

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100年近い歴史を持つ小田急ですが、歴代の各形式はいつデビューしたのでしょうか。

引退した車両がデビューした年

開業時に用意された車両に始まり、惜しまれつつ引退したVSEまで、小田急線上から消えた車両は多岐に渡ります。
昔は編入や形式変更等も多くあり、整理して記載するのは容易ではありませんが、大東急から分離独立後の形式でまとめることにしました。

デビューした年については、営業運転を開始のタイミングを基準とします。
竣功した年とはずれることがあり、多くは年末に小田急へと到着し、年明けのダイヤ改正等に合わせて営業運転を開始するパターンです。

以下は各形式がデビューした年で、西暦でまとめつつ、和暦を括弧書きで記載しました。

1100形:1927年(昭和2年)
1200形:1927年(昭和2年)
1300形:1927年(昭和2年)
1400形:1929年(昭和4年)
1600形:1941年(昭和16年)
1800形:1946年(昭和21年)
1900形:1949年(昭和24年)
1700形:1951年(昭和26年)
2100形:1954年(昭和29年)
2200形:1954年(昭和29年)
2300形:1955年(昭和30年)
3000形(SE):1957年(昭和32年)
2220形:1958年(昭和33年)
2320形:1959年(昭和34年)
2400形:1960年(昭和35年)
3100形(NSE):1963年(昭和38年)
2600形:1964年(昭和39年)
4000形:1966年(昭和41年)
5000形:1969年(昭和44年)
9000形:1972年(昭和47年)
7000形(LSE):1980年(昭和55年)
10000形(HiSE):1987年(昭和62年)
20000形(RSE):1991年(平成3年)
50000形(VSE):2005年(平成17年)

これ以外にも、分離独立後に残らなかった51形や、1900形に編入された1500形等がありますが、特殊な車両ということもあり割愛しています。
竣功が12月だった4000形は少々怪しく、推測で1966年のデビューとしましたが、年明けにダイヤ改正がなかったことや、この時期の営業運転までの期間を踏まえると、1966年中にデビューした可能性が高いでしょう。

興味深いのは、2100形から2320形までの各形式がデビューした年で、形式順とは大きく異なることが分かります。
高性能化やSEの登場があったことで、形式が入り乱れていた時期でした。

現役の車両がデビューした年

ここからは、現在も活躍する車両を見ていきたいと思います。
一番古いのは8000形で、新しいのは5000形というのは分かると思いますが、各形式がデビューした年をおさらいしてみることにしましょう。

以下は現役の各形式がデビューした年で、記載方法は引退した車両と同様です。

8000形:1983年(昭和58年)
1000形:1988年(昭和63年)
2000形:1995年(平成7年)
30000形(EXE):1996年(平成8年)
3000形:2002年(平成14年)
4000形:2007年(平成19年)
60000形(MSE):2008年(平成20年)
70000形(GSE):2018年(平成30年)
5000形:2020年(令和2年)

昭和から令和まで、三つの時代にデビューした車両が混在していることが分かります。
4000形から5000形まで、通勤型車両の新形式がデビューするまで期間がありますが、これは2000年代の置き換えがハイペースだったため、結果として世代交代の時期が歪になったものです。

おわりに

車両がデビューした年だけを見て、どんな時代であったのかを照らし合わせていくと、意外と面白いかもしれません。
現役の車両よりも新しい車両が、多数過去帳入りしているという事実も、並べてみると興味深い結果であるように感じました。