川崎市の北部副都心に位置付けられ、小田原線から多摩線が分岐する小田急の新百合ヶ丘駅。
将来的には横浜市営地下鉄の乗り入れが計画されており、実現すればさらに発展することが見込まれます。

新百合ヶ丘駅には北口と南口が存在しますが、前者には駅前広場が狭いという課題があります。
少し離れた位置に乗降場が設けられる等の対策が行われていますが、駅前広場に今後拡張の余地はあるのでしょうか。

新百合ヶ丘駅北口の狭い駅前広場

川崎市麻生区内の中心地である新百合ヶ丘駅には、エルミロード等の商業施設が多く集まっています。
それらの多くは南口側に集中し、バスのロータリー等もあることから、人の流れにはやや偏りがある状態です。

北口側についても、麻生区役所やビルがありますが、南口側に比べると全体的に小規模な施設が多くなっています。
南口のようにペデストリアンデッキはありませんが、小規模な駅前広場が設けられており、タクシー乗り場等があります。

20250531_01

南口側と比較した場合、お世辞にも広い駅前広場とはいえず、曜日や時間帯によっては渋滞が発生します。
特に悪天候時は顕著で、送迎の自動車で溢れ返ってしまう状況です。

近年は道路に乗降場を設けるといった対策がされていますが、駅の出入口からは150mほど離れており、ロータリーに比べると遠く感じます。
道路自体も北口側は狭いため、抜本的な解決策は再開発を待つしかないといえそうです。

駅前広場に拡張の余地はあるのか

新百合ヶ丘駅といえば、近年は横浜市営地下鉄の延伸計画で話題になることが多いですが、新駅は南口側に設けられる予定となっています。
北口側への直接的な影響はないと思われますが、駅の利用者自体が増えるとなれば、課題を抱えた現状を放置するわけにもいかないでしょう。

川崎市のまちづくり方針においても、北口側の交通環境の改善が示されており、先行的に検討するとされています。
そのうえで、戦略的誘導エリアとされる土地の利用を模索するようで、先ほどの写真にある駐車場や麻生区役所等を含めた範囲が該当するようです。

駅前広場を拡張するとなった場合、駐車場等がある辺りにせざるを得ないように思いますが、どうなるのでしょうか。
北口側においては、歩車分離ができていないことも課題とされていることから、歩行者デッキ等を整備して、ロータリーの位置を変更するといった可能性もありそうです。

北口側に比べれば広い南口側のロータリーですが、バスの発着が集中しているという課題もあります。
それにより一般車のスペースには余裕がなく、これも渋滞を悪化させる要因となっている状況です。
ロータリーが大きくなれば、バスの発着を北口側にも分散させられるため、そういった対策も考えられているようです。

最終的にどのようなものになるかはまだ分かりませんが、幸いにも駅前広場を拡張する余地はありそうなので、今後大きな動きがあるかもしれません。
横浜市営地下鉄の延伸開業時期にも左右されそうですが、今後の進展に期待したいですね。

おわりに

駅の規模が大きい割に、道路環境がよいとはいえない新百合ヶ丘駅周辺。
比較的新しい街ながら、駅の開業時期と前後して自家用車が爆発的に増加し、想定が狂ってしまったのかもしれませんね。