4桁か5桁を基本に形式を定め、編成内の位置関係等で車両ごとに番号を振っている小田急。
法則を理解すると、両数や編成内での位置が分かるようになっており、比較的規則性が保たれています。

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そんな小田急の車両番号ですが、現在走っている車両において、法則はどのようになっているのでしょうか。

小田急の車両における番号の振り方

鉄道車両においては、1両1両に対して固有の番号が振られるのが一般的です。
小田急も例外ではなく、現在は通勤型車両に4桁、ロマンスカーには5桁の番号を振っています。

車両ごとの番号については、形式に基づいたものが振られることが基本で、小田急もそのようにされてきました。
例えば、5000形の先頭車を見てみると、前面や側面に5051といった番号が書かれています。

ここからは、現在の小田急で使われている番号の法則について、簡単に確認していきましょう。
一番の基本的な事項としては、10の位でモーターの有無が分かるようになっており、電動車は0から4、制御車や付随車は5から9が振られます。
また、編成の両数が分かるようにされることも多く、10両固定編成の場合は4と9にする等、形式内での区別にも活用されてきました。

100の位については、新宿方からの順番を示しており、0から順番に振られていきます。
モーターがある車両とない車両が混ざり、同じタイプの車両が連続することがあるため、隣り合う車両と揃わない場合も多く、飛んでいたりする場合もありますが、新宿方から数字が増えていくことは変わりません。



番号の法則については、詳しくまとめた記事がありますので、そちらも合わせてご覧下さい。

小田急の番号における特徴はもう一つあり、編成の組み替えや増結を行った場合、改番をして法則を崩しません。
編成内で番号がぐちゃぐちゃになっているようなことはなく、整理された状態になっているのが基本です。

現有車両における法則の詳細

基本の法則を理解したうえで、小田急の現有車両について、もう少し深掘りしていきたいと思います。
昔に比べると、かなり分かりやすく整理されてはいますが、個々の事情により形式単位で少し違いが生じました。

まず、100の位が飛んでいる車両ですが、8000形、2000形、4000形、30000形、70000形の各形式に見られます。
理由は様々ですが、リニューアル時にモーターの有無が変化した車両がある場合と、編成内でのMT比率が1:1ではない、ほぼこういったパターンです。
2000形だけは少し事情が異なり、将来的な10両化を想定していたことから、増結する2両分の番号が飛ばされました。

編成の両数における法則は、1000形と3000形に見られます。
1000形は10両固定編成における10の位を4と9にしており、4両編成と区別されました。
3000形は3と8、4と9の2パターンですが、これは増結前の編成両数に起因するもので、前者は8両から、後者は6両からとなっています。

やや特殊なケースとしては、3000形の8両固定編成が100の位を6以降にしており、これは10両固定編成を造る予定が当初はなかったことを示すといえるでしょう。
同様に、4両の登場を想定してか、6両は100の位を2からにしていたりと、3000形は後からの変更が多かったであろうことを物語ります。

おわりに

以前に比べれば整理され、分かりやすくなった小田急の車両番号。
両数が多いという事情もありますが、3000形が最も複雑な番号形態となっていますね。