新松田駅から開成駅間に架かり、今も開業時のものがそのまま使われている小田急の酒匂川橋梁。
昔ながらの鉄橋という佇まいに加え、単線の橋が2本並んでいるという点でも、印象に残る区間ではないでしょうか。

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メンテナンスはされていますが、酒匂川橋梁は既に完成から100年近く使われています。
近年は修繕を行っており、この先もまだまだ使用されそうな気配です。

開業時から使われ続ける酒匂川橋梁

自然が豊かな区間が終わり、新松田駅を出た小田急の車両は酒匂川橋梁を渡ります。
酒匂川は、JR東海の御殿場線とほぼ並走し、最終的に相模湾へと繋がる二級河川で、静岡県内では鮎沢川と呼ばれています。

現在も使われている酒匂川橋梁は、1927年に小田原線が開業した際に架けられました。
すぐに複線化されていますが、小田急には向ヶ丘遊園駅から先を単線で開業した歴史があります。
酒匂川橋梁は単線の橋を2本並べた状態となっており、古い歴史を今に伝える存在です。

1927年の開業時からという歴史が物語るように、酒匂川橋梁は既に100年近く使われています。
戦前の苦労した時代、戦中から戦後にかけての混乱期、その後に小田急が飛躍的に発展する時期へと、様々な時代を見つめてきた橋でした。

小田急が渡る大きな鉄橋は三つあり、多摩川橋梁、相模川橋梁、酒匂川橋梁が該当しますが、多摩川と相模川は既に架け替えられています。
つまり、酒匂川橋梁が最も長く使われているわけですが、現在のところは架け替えの計画は聞こえてきません。

まだまだ使われそうな近年の動き

昔ながらの武骨なスタイルが印象的な酒匂川橋梁ですが、近年は再塗装等の修繕工事が行われており、少なくとも短期的な架け替えは考えにくい状況です。
開業からの100周年を迎えることも確実であり、当面は歴史の生き証人として活躍するものとみられます。

鉄橋の設計上の寿命は50年を超えたぐらいとされますが、メンテナンスをきちんと行っていれば、100年を超えて使われることは珍しくありません。
鉄道の鉄橋はメンテナンスが行き届いているためか、一般的に長く使われるケースが多くなっており、酒匂川橋梁もそれに含まれます。

新宿寄りの区間と比べた場合、酒匂川橋梁は列車の通過本数が少なく、そういった面も長寿命化に繋がっているのでしょうか。
道路橋と比べても、長寿命化に有利な条件が揃う鉄道橋ですから、酒匂川橋梁はまだ数十年先まで使われるかもしれませんね。

おわりに

長きに渡って使用され、まだまだ現役で活躍することが見込まれる酒匂川橋梁。
新松田駅からも比較的近いため、そんな橋を渡る列車をのんびり眺めてみるのもよさそうです。