小田急で最多の両数を誇り、現在も主力として活躍する3000形。
従来の車両とは外見を中心に多くが異なっており、登場当時は様々な議論を呼んだ車両でもあります。

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3000形では、ドア周辺の化粧板を木目調にするという変化もあり、車内のアクセントとなりました。
1次車とそれ以外では色の濃さが異なりますが、経年による褪せ方に違いが生まれています。

色褪せの程度が異なる木目調の化粧板

全体的に簡素なデザインにまとめられた3000形ですが、車内のドア周辺には工夫が施されており、木目調の化粧板が採用されました。
登場当時は違和感さえあったほどですが、住宅の壁紙でもアクセントカラーを入れるケースが多くなったためか、現代では溶け込んだようにも思います。

3000形はドアの幅が広い1次車と、通常の幅になった2次車以降に分かれますが、木目調の化粧板には色の違いがあります。
1次車では色が濃いものが使われ、やや重い感じがありましたが、2次車以降は明るいものに変更となり、車内全体のバランスがよくなった印象でした。

登場から年数が経過し、3000形の車内にも経年劣化が見られるようになり、木目調の化粧板には色褪せが生じています。
しかし、色褪せは1次車のほうが顕著となっており、2次車以降とは異なるという不思議な現象が生じました。

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ドア上の広告枠が空いていたため、色褪せの状態を確認することができました。
隠れていた部分には、1次車の濃かった色がほぼそのまま残っていますが、それ以外は相当色褪せているのが分かると思います。

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同様に2次車以降のケースですが、ほとんど差が分からない程度となっています。
8両編成のまま走っている編成で確認したものですが、登場した時期に数年の差があるとはいえ、1次車とは明らかに色褪せの程度が異なる状態でした。

色褪せの程度が異なる理由を考える

1次車のドア部分が色褪せたのは感じていましたが、広告枠との差で可視化されたことで、2次車以降との違いを改めて認識しました。
なぜ色褪せの程度が異なるのか、勝手ながら考えてみたいと思います。

前提として、色褪せは紫外線の光によって引き起こされます。
日光には多くの紫外線が含まれていることから、屋外の看板等が色褪せていくのは、普段から誰しもが目にする現象でしょう。

3000形においては、紫外線をカットする遮光ガラスが採用されており、2000形の後期車からの流れを引き継ぎました。
つまり、従来の車両と比較した場合においては、車内に入る紫外線の量自体は少なくなっているものと思われ、実際に内装全体の状態は比較的良好です。

こういった前提を加味すると、1次車とそれ以外の編成における違いが、色褪せの程度に関係しているのではないでしょうか。
1次車ならではの特徴として、ドアの幅が広いという点は当然のことながら、戸袋窓が設けられているという違いもあります。
開口幅が広ければ、ドアを開けた停車時等に光は入りやすく、紫外線をカットするガラスを採用している戸袋窓も、ないよりはあるほうが紫外線は多く入ってくるでしょう。

もう一つの要素として、一般的に赤は色褪せが起こりやすいため、1次車特有の色の濃さも関係している可能性があります。
化粧板の製品自体も異なるのでしょうから、そもそもの耐久性に違いがあるのかもしれません。

理由を断定することはできませんが、1次車ならではの要素がいくつかあることは分かります。
実際にはどのような要素が作用し、このような現象が起きているのか、細かいですが気になるところです。

おわりに

3000形の車内における特徴でもあり、アクセントにもなっている木目調の化粧板。
5000形では床をフローリングのように仕上げましたが、小田急は木目調を好んでいる面があるのかもしれませんね。