最大で3両編成を組み、箱根湯本駅から強羅駅間を往復している箱根登山電車。
昔は小田原駅まで走る電車がありましたが、現在は小田急の車両のみで運行される区間とに分断され、登山電車らしい車両は山登りに徹することとなりました。

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そんな箱根登山電車ですが、限られた車両だけで運行しているにもかかわらず、考えられた陣容となっています。

形式ごとの在籍両数

最大で80‰の急勾配と急カーブがある箱根登山線では、その過酷な条件の中でも走ることができる車両が使われています。
万が一の事態に備えた複数のブレーキや、屋根上にある抵抗器が代表例で、他にも多くの特殊な要素があります。

昭和の終わり頃までは、古めかしい車両ばかりが走る路線でしたが、近代的な1000形が登場して以降断続的に世代交代が進められ、現在はアレグラ号と呼ばれる車両が最新型です。
現在も在籍する車両に絞ると、形式ごとの両数は以下のとおりとなっています。

モハ1形:2両
モハ2形:1両
1000形:4両
2000形:9両
3000形:4両
3100形:4両
合計:24両

6形式が在籍している状況ですが、モハ1形とモハ2形、3000形と3100形は実質的に同形式としてもよいでしょう。
合計両数は24両となっており、最大で3両を組んで運用されています。

柔軟性を生む考えられた陣容

24両の車両で運行する箱根登山線ですが、限られた両数で柔軟性を生めるよう、考えられた陣容になっているのが印象的です。
基本となる編成を一覧にすると分かりやすいため、早速確認してみましょう。

以下は箱根登山電車の基本となる編成表で、括弧内は編成番号を示します。

104-106+108
1001-2201-1002(B1)
1003-2202-1004(B2)
2001-2002+3003(S1+A3)
2003-2004+3004(S2+A4)
2005-2203-2006(S3)
3101-3102+3001(L1+A1)
3103-3104+3002(L2+A2)

小田急と同じように、ある程度規則性がある番号同士で組まれており、異形式を繋ぎつつも分かりやすくなっています。
同形式だけで揃った編成は意外と少なく、最新の3000形にも2000形と組むのが基本となる編成があります。

さて、この編成表のどこに柔軟性があるのかというと、組み合わせを変えることで、状況に応じた使い方が可能となっているのです。
多く見られるのは、3両編成から単行の1両を切り離した2両での運転で、需要に応じた増減を行うことができます。

もう一つは3000形にのみ与えられた特権で、単行同士を繋いだ2両での運行が可能です。
これにより、車両が足りなくなるような状況があっても、両数を減らして必要な編成数を確保するようなことが可能であり、効率的な体制が築かれています。

おわりに

3両の状態を基本としつつ、状況に応じて柔軟な運用を行っている箱根登山電車。
旧型車が引退する際には、どのような組み合わせで車両を造ることになるのでしょうね。