8000形や1000形の置き換え用として、2019年度から増備が続けられている小田急の5000形。
拡幅車体の復活等により、3000形から続く設計方針が変化したと感じられ、あっという間に小田急の顔となりつつあります。

5000形では、内装も従来の車両から変化しましたが、大きく手を入れることなく、長く使うことを想定しているように感じました。

5000形の内装で変化したポイント

久し振りの新型通勤車両となった5000形は、3000形や4000形の流れを汲みつつ、独自の要素が盛り込まれました。
広さを感じやすいようになっている印象で、全体的に開放感のある造りを意識しているように思います。

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大きなポイントは、貫通路や袖仕切等にガラスを使用し、近年の車両にありがちな閉塞感をやわらげているように思います。
床はフローリングのような木目調で目立つ一方、壁は光沢を抑えた無地の化粧板とされ、メリハリのある配色です。

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座席はオレンジ系とされ、小田急の中ではかなり明るいトーンとなっており、従来車とは違う印象を受けるものとなりました。
一方で、汚れは目立つような印象もあり、今後どうなっていくのかは気になるところです。

金属部分についても、光沢を抑えた仕上げになっているものが多く、全体的に落ち着いた雰囲気となっています。
天井は広範囲をパネルでまとめたような造りで、スッキリしたものとなりました。

長期の使用を想定していると思う造り

座席の汚れやすさは少し気になるものの、5000形は内装のリニューアルを行わずに、長く使うことを想定しているように感じます。
そのように感じたのは、3000形のリニューアルで手が加えられた部分との関係で、手入れをしやすくする設計であるように思うのです。

まず、冷たさや安っぽさを感じさせないようにしつつ、上手に金属の無塗装部分を増やしています。
分かりやすいのは窓枠で、3000形や4000形では塗装の剥がれが目立ちますが、これを防ぐ効果がありそうです。
袖仕切についても似たような面があり、ガラスと化粧板による造りとなっていることから、塗装が剥がれる心配がありません。

壁の化粧板については、無地のホワイト系とすることで、経年劣化を感じにくいようにしている印象です。
住宅の内装もそうですが、技術の進歩により劣化は昔より抑えられており、化粧板は廃車まで交換しないことを前提にしているように思いました。

床や座席は汚れが目立ってくるようにも思いますが、この辺は比較的交換が容易であると思われます。
経年劣化しやすく、目立ちやすい部分はメンテナンスが不要な構造にしつつ、それ以外は機器も含めて交換すればよいという考え方になっているのかもしれませんね。

おわりに

オレンジ系の座席が目を引き、明るい雰囲気の内装となった5000形。
リニューアルにおいては失敗が多い小田急ですが、そんな過去の反省が反映されているようにも感じました。