上りにのみ通過線を備え、2面5線という変則的なホーム形態となっている小田急の経堂駅。
通過線は朝のラッシュ時を中心に、優等列車同士の追い抜き等に活用されています。

合理的な配線になっているように思われる経堂駅ですが、下りにも通過線を設けて、2面6線にする計画があったと耳にします。
現在の経堂駅に何かしらの痕跡はあるのか、確認してみることにしました。

2面6線にする計画があったといわれる経堂駅

列車密度が最も高くなる朝のラッシュを想定してか、経堂駅には上りにのみ通過線が設けられています。
配線としては、急行線が通過線にそのまま繋がり、緩行線が3番ホームとなっているもので、4番ホームは副本線という扱いです。

通過線がある上りに対して、下りは急行線が2番ホーム、緩行線が1番ホームとなっています。
ホームの前後にポイントが設けられているため、追い抜き自体は下りでも可能ですが、上りほど使いやすいものではありません。

このように変則的な配線となった経堂駅ですが、元々は2面6線にする計画もあったといわれます。
当サイトのコメント欄でも話題になるほか、他で耳にすることもありますが、明確にそれを示す文献は見つけられていません。

最終的に2面5線となった理由は、上りホームを広くするためだったといわれており、実際に上下のホームは幅がかなり異なっています。
朝のラッシュ時を中心に混雑する上りですが、経堂駅のホームは余裕を感じさせるもので、小田急の中でも広いものといえるでしょう。

2面6線を想定していた痕跡はあるのか

上りのホームが下りに比べて広いとはいうものの、それ自体は朝のラッシュ時を考えれば違和感のないものであり、2面6線を想定した痕跡とまではいえないかもしれません。
一方で、下りが上りよりも極端に狭いというのは気になる点で、途中で計画を変更したように見えなくもありません。

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小田原方面を向くとこのようになっていますが、上りホームの先には緑が配置されているのが見えます。
これは下りホームにはないもので、幅が広い上りにのみ存在します。

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上りホームで気になった点としては、上屋を支持する柱の位置です。
写真を見ると、緩行線側に寄っていることが分かりますが、やや不自然に感じるのは私だけでしょうか。
しかし、新宿方はこのように寄ってはいないため、これをもって痕跡だとは言いきれないのは辛いところです。

決め手になるものはありませんでしたが、線路の位置関係については、やはり2面6線を意識していたのではないかと思わせる点がありました。
Googleマップを航空写真で表示し、下りの緩行線と急行線の位置関係で線路をコピーしたものを、上りの副本線と緩行線の間に入れると、見事に6線が等間隔で並ぶ位置関係になっています。
これが単なる偶然なのか、それとも2面6線を計画変更した名残なのか、真相は闇の中というところでしょうか。

おわりに

変則的な配線ではありながらも、2面6線にする計画があったともいわれる経堂駅。
アンバランスなホームの幅、上屋の柱の位置、もう1本線路が入りそうな余裕、確かに何かを物語るような結果ではありました。