ロマンスカー以外の分割併合がなくなり、複数の編成を繋いだ車両さえ減少を続ける小田急。
かつての急行は途中駅で分割併合を行うのが当たり前で、運行形態は大きく変化しました。

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小田急における分割併合は、相模大野駅で小田原線と江ノ島線に分かれる列車が主流でしたが、最終的には方面別での運用形態へと変わっています。
分割併合の基本が変わる方面別化は、いつのことだったのでしょうか。

分割併合が方面別に変化したダイヤ改正

相模大野駅で前後の編成を分割し、前は小田原線方面に、後ろは江ノ島線方面に向かうというのが、小田急の急行における基本パターンでした。
上り列車では併合を行い、長編成で新宿を目指すようになっており、利用者の増減を吸収する効率的な運用でもありました。

急行に乗っていれば、小田原線と江ノ島線のどちらにも行けるというのは便利でしたが、使いこなすには一定の慣れが必要であったといえます。
初めて小田急を利用するような方には分かりにくい面もあり、誤乗防止にも細心の注意が払われていました。

このような背景もあり、1993年3月20日のダイヤ改正において、日中の急行を方面別に運行する変更が行われることとなります。
変更により江ノ島線の急行は6両化され、方面別化に合わせて輸送力の増強も図られました。

整理された急行の運行パターン

方面別化により変化した急行の運行形態ですが、同時に日中のパターン化も行われています。
パターン化は日中の10時から17時半にかけての時間帯で、同時に1時間あたりの急行は6本以上となり、現代に通じる運行本数となってきました。

1993年のダイヤ改正において、新宿駅を日中に発車する列車における、急行の基本的な運行パターンは以下のとおりです。

毎時1分:前6両(急行箱根湯本行き)・後4両(海老名止まり)
毎時11分:前6両(急行小田原行き)・後4両(相模大野から各駅停車片瀬江ノ島行き)
毎時20分:前6両(急行片瀬江ノ島行き)・後4両(相模大野から各駅停車藤沢行き)
毎時31分:前6両(急行箱根湯本行き)・後4両(海老名止まり)
毎時41分:前6両(急行小田原行き)・後4両(相模大野から各駅停車片瀬江ノ島行き)
毎時50分:前6両(急行片瀬江ノ島行き)・後4両(相模大野から各駅停車藤沢行き)

急行の4本が小田原線方面、2本が江ノ島線方面という割合で運行され、行先や分割併合の有無といった変化はありつつも、優等列車におけるこの比率は2016年まで続きました。
現在は新宿時点における比率を半々としつつ、小田原線は間に途中駅始発の急行を挟むようになっています。

おわりに

誤乗防止等の観点から、方面別の分割併合へと切り替えられていった小田急の急行。
その後、小田原線の急行は箱根湯本行きの本数を増やし、江ノ島線は湘南急行を経て快速急行へと発展、やがて分割併合自体が過去のものとなりました。