リニューアルを行わずに活躍を続け、近年は細部の痛みも目立ち始めた小田急の2000形。
既に3000形のリニューアルが開始されていることから、廃車まで大きく手を入れることはないものと思われます。

そんな中、2000形の2052Fにおいて、一部のドアを交換するという対応が行われました。
突然行われたドアの交換からは、どんなことが想定されるのでしょうか。

2000形の2052Fで行われたドアの交換

一部の機器を交換したり、袖仕切りの改良といった対応を行いつつ、2000形は今日まで活躍してきました。
少数世帯であることや、ドアの幅が少し広いといった異端性が影響していると考えられ、リニューアルは最後まで行われないものと思われます。

営業運転の開始から30年が経過し、近年は内装を中心に痛みが目立つようになってきました。
化粧板の色褪せ等が進んでいるほか、でこぼこが目立つドアも散見されるようになっています。
引退まで大きく手を入れることはないと思っていましたが、2052Fの編成において、一部のドアを交換するという対応が行われました。

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交換されたドアを外から見ると、このような状態となっています。
新しいドアは汚れていないため、車体との差が目立つのが分かると思います。
ドアの交換は、クハ2052とデハ2002の2両に対して行われていますが、全てのドアではありません。

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交換されたドアを車内側から見てみましょう。
2000形とは思えないほど、きれいなドアであることが分かります。
窓の支持方式や見栄えは交換前のドアと合わせられており、違和感のない仕上がりです。

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近付いて見てみるとこのような状態で、色褪せた周囲の化粧板との違いが目立ちます。
さらに、交換されたドアについては化粧板が無地となっており、一目でそれと分かる状態でした。

ドアの交換によって想定されること

8000形の廃車が終わる頃、2000形の置き換えが始まる可能性は高いと思われますが、なぜ今頃になってドアの交換が行われたのでしょうか。
やや不思議とも思われる今回の対応について、少し考えてみたいと思います。

まず、ドアの交換が一部となっていることから、目的は予備品の確保にあると考えられます。
3000形のリニューアルにおいても行われているように、外したドアは他の傷んだドアとの交換に使われる可能性が高いでしょう。
新宿寄りの2両で交換が行われたこともそれを裏付けており、小田急においては比較的よく見られるパターンでもあります。

このようなケースでは、第1編成である2051Fから始まるのが通例ですが、製造メーカーの違いによる品質差なのか、2052Fはドアの痛みが以前から目立っていました。
2052Fでドアの交換が行われたのは、痛みが目立つという理由によるものと思われますが、これをもって2000形全体に波及するような、本格的な交換には発展しないことが予想できます。
つまり、廃車の時期はある程度見えている状況ではあるが、ドアの痛みが許容できるレベルを超えつつある個体があるため、一部を交換するという対応になったものと思われます。

ドアの交換が行われたため、廃車の時期までは遠いのかというと、そう単純でもありません。
編成内の全部ではなく、僅かに2両だけで行われたということは、あくまでも最低限の対応と考えられるためです。
今回の対応からは、まだしばらくは2000形を活用する方針ではあるものの、決してそれは長くないということが読み取れるように思います。

おわりに

登場から30年が過ぎ、一部のドアを交換するという対応が行われた2000形。
過去に在籍した車両でも、同じような対応となったケースは多く、廃車までの最低限の対応が行われたといえるのではないでしょうか。