現在は3形式が運用され、2028年度には新型車両の就役が予定されている小田急のロマンスカー。
50000形(VSE)の一部が解体されるという、ファンにとっては悲しいニュースもありますが、これから先も新しい歴史が刻まれていくこととなります。

そんなロマンスカーですが、現役車両は徐々に更新時期を迎えつつあります。
編成数が限られる中で、小田急はこの問題にどう対処していくのでしょうか。

更新時期が集中しそうな現役ロマンスカー

2025年現在の小田急では、30000形(EXE・EXEα)、60000形(MSE)、70000形(GSE)の3形式が運用されています。
これらの車両のうち、EXEの20両は置き換えの方針が決まっており、2028年度にデビューする新型ロマンスカーと交代する予定です。

残る車両については、EXEαが2016年度からリニューアル、MSEが2007年度、GSEが2017年度から増備開始となっています。
置き換えが決まっているEXEは、30000形の中でリニューアルが行われなかった20両ですが、それ以外の車両についても、製造や更新から概ね10年以上が経とうとしている状況です。

最も古い車両は、1995年度から増備されたEXEαということになりますが、リニューアルにより足回りを含めて一新されており、あと10年ぐらいは問題なく現役を続けるものと思われます。
GSEは現時点での最新型ですが、こちらもあと10年ほどで更新時期を迎えると想定され、EXEαの置き換え時期と被るという点は、やや不安要素といえそうです。

問題は大きく手を入れていないMSEで、増備の時期に幅があるとはいえ、初期車はデビューから20年近くが経過しようとしています。
活躍の幅が広く、現役のロマンスカーでは重要な立ち位置ですが、何らかの対応が必要になる時期はすぐそこまで迫りつつあるのです。

鍵を握るMSEのリニューアル

まだEXEさえ走っている中で、MSEの心配をするのはおかしいようにも思いますが、既に3000形のリニューアルが始まっていることを踏まえれば、そんな時期が近いことはなんとなく想像できます。
一方で、VSEの廃車には車体の修繕が難しいという理由が含まれており、MSEも同様の構造となっていることから、リニューアル自体を行うのかというのも気になる部分です。

20251207_01

仮にMSEのリニューアルを行わないとした場合、小規模な修繕を行いつつ、製造から30年程度まで使うというのが順当な考え方となりますが、この場合には一点問題が生じてしまいます。
MSEの製造開始から30年となるタイミングは、EXEαの置き換えや、GSEの更新時期とぶつかってしまうのです。
つまり、MSEのリニューアルを行わない場合には、現役の3形式が揃って置き換えや更新のタイミングを迎えてしまうことになります。

車体の構造という要素を無視した場合、MSEにリニューアルを行うのは、必須事項のようにさえ思います。
しかし、現状はロマンスカーの在籍両数に余裕があるともいえず、リニューアルによる離脱が厳しいのも実情です。

そこで気になるのは、新型ロマンスカーの登場時期です。
デビューが予定されている2028年度は、MSEのリニューアルを開始する時期としても、タイミングとしては合っているように思います。
新型車両の増備により編成数の余裕を生み、MSEのリニューアルを開始するというのは、ありえる展開かもしれません。

おわりに

現役車両の更新時期等が重なりそうで、今後何らかの動きがありそうなロマンスカー。
鍵を握るのはMSEのリニューアルのように思いますが、小田急はどのような対策を考えているのでしょうか。